第2話 サンタさんのプレゼント
僕は訳あって居住地を転々としている。
今回も知らない町に引っ越し、まだ段ボールがうず高く積まれている部屋から逃げ出してきた。
そういえば今日はクリスマスイヴか……
気分転換に一人でケーキでも食べようと思い、店頭販売の割り引きされたショートケーキを一つ注文した。
「家が片付いてないと、クリスマス気分も半減ですよね」
そう慰めてくれた売り子さんの笑顔は、サンタさんからの粋なプレゼントだろうか。
はぁ、また引っ越ししないと。
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