終わらない狂気

クマside


『アイツラ、ユルセナイ!ユルセナイ!!アハハッ!!シヌトキノアイツラ!アッハハー!!シヌホドサイコウダッター!!アハハー!!ケド!アタシヲコロシタコトワスレナイ!!アハッアハハハー!!』


女の幽霊は憎しみと狂気を乗せながら笑いながら話していた。



『アイツラ、アイツラ!!ユルサナイ!!オレヲオモチャニシヤガッテ!!イタカッタ!クルシカッタ!ユル、ユルセナイ!!ダガ、アイツラガシヌトキハオモシロカッタ!!オビエルカオ!!クルシガルカオ!!モダエルカオ!!イタガルカオ!!ヒッ、ヒヒヒッ!!タノシカッタ!!アイツラ、コロスノ!タノシカッタ!!ヒヒッ、ヒヒッハハハー!!』


男は怨み言を言いながら狂気と愉悦を乗せながら笑っていた。



『キキィッ!新入りウキ、、気にするなキキッ。元々狂ってるヤツらだウキキ。少し頭は可笑しいがイイヤツらだウキッ。仲間には手を出さないウキ、、、新入りは大人しいが怨みはないのかウキ?』


死神は一番冷静で新入りの自分が突然の男女の狂気な様に驚いていると思って2人のフォローをしていた。



《大丈夫。自分も怨み持ってるから、ムカつくの分かる》


腕に抱いている達磨を強く抱き締めたあと、書いた文章を多分心配してくれているだろうシンゴリに見せた。



『ウキキ、そうか、ならイイウキ。アイツらは長年怨みを抱き続けたからちょっとキキッ、、、いや、激しく狂ってしまってるんだウキキ。引かないでくれてるなら嬉しいウキ』


狂っている2人をシンゴリと一緒に眺めながらシンゴリと話していた。



(流石にここまで狂気に満ちて狂ってることをスレには書けないし、シンゴリが結構優しいって書いて絆されてシンゴリを倒した時に優しいスレの人達が悲しむのは嫌だから、こうなってるのは秘密にしとこう)


そう思いながらスレを開いて見ると『ウサ』の書き込みがあった。

それに続く様に『グーくん』と『パーくん』の書き込みも見た。

それに嬉しく思いながらも巻き込みたくなかったという思いも込み上げてくる。


そうしてる内にスレが終わりそうになっていたのでまとめ班さんが作ってくれた次のスレに移ろうとした時に1000の書き込みを見てしまった。


(アイツ、何で、、、そういえば入院して意識が戻ってないんだったけか?なら、もしかしてだけど、、、アイツの意識はここに来てる?)





ウサside


その日の私は何故か強烈な眠気に勝てなくて気絶するように眠ってしまった。

そんな私が夜中に起きる出来事があった。


『ネェ、ねぇ!!起きて!!アンタの姉がどうにかなっても良いの!!』

“バサッ”

「そんなの絶対にダメー!!」

『ッ!?いきなり飛び起きないでよ!!心臓に悪いでしょ!まぁ、今の私は死んでるから心臓は動いてないけど』


私はそんな事を言った人の方を向いた。

私の部屋にいたのは見覚えのある幽霊だった。

前のひとりかくれんぼの時にあった女の幽霊。

そう、私の同志である腐女子の幽霊だった。

それに驚いたけど、私にはそれよりも聞かないといけない事があった。


「お姉ちゃんがどうしたの!!」

『アナタ、私が何でここにいるかよりそっちを聞くのね?もう終わってるほどのシスコンね?』

「それより、お姉ちゃんは!?」

『はいはい、ちゃんと話すから落ち着いて。まず、私は心残りや怨みとかがなくなってあの世に逝こうとしたんだけど、あのひとりかくれんぼの時に結界みたいなのがあって向こうに直ぐには逝けなかったの。まぁ、もう結界もないから逝こうとすれば直ぐ逝けるんだけど、その前にアナタにお礼をしようと思ってね?』

「あ~、だからまだこの世にいるのか。それよりお礼?」

『ええ、あの世に逝けるようにしてくれたのと同志としてお礼をね?それがアナタの姉のことよ』

「ハッ!そうだ!お姉ちゃんがどうしたの?」

『アナタの姉、また連れていかれたわよ?しかもここじゃない少し遠い所の異空間に連れていかれたわ』

「お姉ちゃんが!?」


幽霊から教えてもらったことに驚いて固まってしまっていた私に幽霊は話を続けた。


『アナタ、いえ、アナタ達って言った方がいいかしら?あの子が連れ去られるこの夜に眠ってしまったわよね?また、次がある可能性が高いって思っていて警戒して夜は限界まで起きていたのに』

「う、うん」

『それはあの女の執念ね。どうしてもあの子を誰にも気づかれずに連れ去って殺したかったのよ。だからアナタ達は強制的に眠ってしまったの』

「強制的に、、、アナタ達?」

『ほら、アナタの他にもあの腐女子に歓喜される男の子2人のことよ』

「あの2人も!?なら、早く2人にも連絡しないと!」

『早めにした方が良いわよ。連れ去られた子はひとりかくれんぼを終わらせる為の塩水さえ持ってないんだから、、、私は一回あの世に逝こうとしたからこの世にいるには限界があるの。コレを知らせられて良かったわ、、、もう、向こうに逝かないと』


幽霊はだんだんと薄くなっていった。


「あ、教えてくれてありがとう!」

『言ったでしょ?あの世に逝けるようにしてくれたのと、、、同志として当然の事でしょ?』

「、、、うん!ありがとう、同志!あの世にもBLがあれば良いね!」

『なければ私が作るわよ、、、、サヨナラ』

「さよなら、本当にありがとう」


幽霊は消えてしまったのであの世に逝ったのだろう。


「早く2人に連絡しないと!」


私はスマホと家電で2人に鬼電をかけた。

2人が起きるまでずっとかけ続けた。

その間にパソコンで掲示板を調べてお姉ちゃんが立てているであろうスレを探した。

けれど、そのスレを見つける前に2人は起きて電話に出た。


『どうした?『ウサ』?いや、何で俺は寝てた?』

『、、チッ!ヤられた。『ウサ』状況は分かるか?』


私は電話に出た2人にさっき起こったことを説明した。

そうしてる内にスレを見つけた。


「スレを見つけたから一回切るよ?お姉ちゃんは私達の学校に居るみたい。集合は学校の門ね?」


そう言った私に2人が了承したのを聞いて通話を切った。

そして、スマホから見つけたお姉ちゃんのスレに書き込む。



980:名無しのかくれんぼ

見つけた!!

やっぱりスレ立ててた!!

今そっちに向かうから待ってて!!



スレが終わりそうになってるのでまとめ班くんが立ててくれたスレに移ろうとした時にあの女の書き込みを見た。



1000:※※のかくれんぼ

ミツカラナイ

ミツカラナイ!

アレ

イラナイ

アノヒト

イトシイアノヒト

アノヒトノタメ二

アノヒトノタメ二

アレハ

シマツシナイト


マッテテ

イトシイヒト



コレを見た時の感情は怒りだった。

その怒りを新しいスレに書き込んでしまった。

少し冷静になると恥ずかしいことを書き込んでしまった事にきづき顔が真っ赤になる。


(この後どんな顔して『パーくん』に会えばいいの?恥ずかし過ぎ!!)


そんな事を思いながらもお姉ちゃんを助ける為に素早く準備をして学校に向かう。



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