終わった?終わらない?
「本当の事を書かなくて良かったんですか?」
「うん、終わった事なのにこれ以上みんなに心配かける事はしたく無いからね。それに、嘘ってほどのモノでもないしね?」
今まで片付けを手伝ってくれていた妹の友人でスレではグーと名乗ってた男の子が自分に話しかけてきたので、その質問に自分は答えた。
「けれど、貴女は怪我をしているでしょう?」
「ちょっとアザになってるだけだから大丈夫だよ?痛みもあんまり無いしね」
「それだけじゃないでしょう?貴女が最後に呆然としていたのは幽霊食いとテレビのヤツが最後に目の前まで迫ってたのではなく、、、貴女の足首を掴んで貴女を食べようと大きく口を開いた瞬間にカレーが光り、突風が吹いて追い払われたのに驚いていたからでしょう?」
「うん、びっくりしちゃってね。けど、それをスレで言うとみんな心配しちゃうからね?」
実はスレに書いたほとんどは、まろやかにみんなが心配しそうな事は上手いこと隠して書き込んだのだ。
本当は書き込んだものよりも、かなり恐ろしい目に遭った。
それは目の前に居る『グーくん』も同じだと思う。
あの女の幽霊を欺くのはかなり難しかっただろうし、幽霊を見慣れているといっても怖かっただろうとも思うからだ。
そして、1000取りのスレの書き込みを終えてスレの最後を見ようと思った時、宅配便から荷物を受け取ってきた妹とその恋人が戻ってきた。
「お姉ちゃん、コレ生物みたいだよ。少し重かったし、、、何故かそう言ったら荷物取られるし」
「こんな物をお前が持つ必要はねぇだろ」
「ありがと、危ないから妹に重いの持たせないようにしてくれたんでしょ?中身を見るからこっちに置いてくれるかな?」
「ああ、どうぞ」
「うん、ありがと」
妹の恋人は妹が好き過ぎてかなり過保護だ。
なので、少しでも持ち物が重かったりしたら妹からその持ち物を取り上げて自分で持つのだ。
妹は腕力が普通の女の子より無いので自分も少し危なっかしいと思ってたので素直に感謝してる。
「誰からですか?」
「ん?、、、名前が書いて無いな、、、両親からかな?」
『グーくん』が聞いてきたので宛名を見て見たが、荷物には自分の家の住所と名字しか載ってなかったので、また両親が何か送ってきたのかと思いながら荷物を開けた。
「これは、、、袋?なんか濡れてる?中には、、、ぬいぐるみ?」
「あ!早く家から出ろ!!やべぇ!」
「え?」
スレを見た『グーくん』がそう叫んだので自分もスレを見た。
999:チョキ
クマ!グー!妹達を連れて家から離れろ!
>>960、967、995 は人じゃない!
と言うチョキさんの書き込みがあった。
だが、もう遅い、、、自分の持ったぬいぐるみは
『モぅイ~かぃ~』
と言ったのだから。
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