ダイブ 1 ※知人にメールで送ろうとして、長くてやめた話し
メールで送ろうとして辞めた話しです。
珍しい名字の人って学校や職場に1人か2人は必ずいると思います。
こう書き出すと、これから始まるのは名前にまつわる話しかな? と思わせてしまいそうですが、そうではありません。
中学か、高校か忘れてしまいましたが、自分達のクラスにも居ました。稀な名字の少年が。
仮に稀名くんとしましょう。
稀名くんとボクはそれほど仲良しと言う訳ではありませんでしたが、大別すると同じカテゴリーに属する少年だったと思います。
2人とも、そこそこにホドホドなグループに属していたと思います。けれど、稀名くんは大学生になり、かなり専門性の高い分野を専攻して、ぬるま湯いウダツの上がらないグループからは脱退して行きました。
なんとなく大学に入ったボクは、ドンドンと差が開いて行くような気がして、軽い妬みを覚えたような記憶があります。
彼の大学が何処にあったかまでは覚えていませんが、彼は地元から大学に通学していました。
ボクも大学の1年生〜2年生までの間は地元から通学していましたので、たまに同じ電車に乗り合わせる事になります。
中学か高校時代は、さほど仲の良いボクらではありませんでしたが、会えば近況を報告し合うくらいには仲が良くなりました。
大学に入って周囲が初対面の人間ばかり。と言う環境が、同校を卒業した仲間意識を強くさせたのだと思います。
大学に入ってからしばらくして、当然のように稀名くんには彼女が出来ました。会うことは叶いませんでしたが、話しに聞く限りでは素敵な女性を思い描けました。
ところがしばらくして、やはりと言うのか、別れが訪れます。
別れの理由は分かりません。理由を聞くような不粋はしませんでした。
ただ、この別れ、本当に突然のことだったのは覚えています……
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