5thステージ『64番:メフィストフェレス・フェアヴァイレドッホvs 翠 摩莉華』
控室
異世界『控室』。
「よし、満を辞して俺様だ!!」
『いや、僕だよ』
ぶーぶー、と抗議の声を上げる高月さん。小さな手で宥めるウサギを両手で好き放題弄ぶ。
『あぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷねえええねえあやか。もしこのまま勝ち越せたとして、君は「ほっぺぷるぷる〜〜」何ををををを願うんだい?』
なされるがままのメフィストフェレスが思念までも揺らされる。
「神の座への挑戦。すんなり効いてくれるかねー?」
『少なくても、あの天使は超常の領域に至っている。その願いを叶える力くらいはあるんじゃないかな?』
バタバタ足を揺らしながらメフィストフェレスが答える。高月さんはウサギを真上に放り投げた。派手に天井に叩きつけられる。
「⋯⋯⋯⋯あ、ごめん」
『君の馬鹿力にはもう慣れたよ』
よたよたと立ち上がる白ウサギ。
「んーまー、結局は勝ち続けるしかねえってとこか」
『そうだね。確実だし、それくらいシンプルな方が君には合っているさ』
「んじゃ――――任せたぞ」
ウサギと少女が拳を合わせる。
小さく頷くと、白い光がウサギを包んだ。
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