第37話 復讐8
「全くお前は! なんと無茶なことをする! 危うく死んでしまうところだ!」
見たくてしょうがなかった前髪の生え際の激しいV字!
「神! 会いたかったわ、神! 大好きよ! でも、私は死なない! 樹くんに助けてもらったんだから!」
神が目を細めて私を見る。
「復讐の成功、おめでとう。どうじゃ、気分は」
「やりきった! ただそれだけ。後悔なんてしてない」
「……そうか……」
「ただ、ひとつだけ、大好きな神にお願いがあるの。樹くんは、たしかに人を殺めた。でも、私を助けるために亡くなったのよ。チャラにしてよ」
「チャラってお前なあ」
「お願いよ、大好きな神! 樹くんを生まれ変わらせて! 殺された私が許すっつってんだから!」
「お前の願いは聞いてやりたいが、私はもう、神じゃない。判決を待つただの罪人じゃ」
「そんな……ただのハゲじじいになってしまったの……」
「罪人じゃ」
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