2021-07-13
本当に人生というやつは、反吐が出るほど嫌なことばかりだ。
死にたいと言えば生きろと言われるし、
どん底から立ち直ったみたいな聞きたくもない話が流れて来る。
俺はといえば、貯めた貯金を簡単に吹き飛ばされそうな状況だ。
少し、ほんの少し安定があると思った矢先のことだった。
やはり、安定などどこにもないのだと思った。
これから、俺は更なる出費を抱えて生きていく。
タチが悪いのは、それでもなんとか生きられることだ。
二進も三進もいかない、というわけでは無いので、
本当に辛いかと言われると辛くないのかもしれない。
俺は、好きで仕事をして、好きで金をドブに捨てているわけではない。
全て仕方なかったと言わなければならない状況にいるから、
金を捨てているのだ。
君は大層辛かろうが、実質的に君の生活を支えるのは俺だ。
何かことが起こった時、それを金でカバーするのは俺だ。
持っていない金は出せない。君はそんなに収入がないだろう。
自分のために使う金より、他人のために使う金の方が多いのだ。
家族でもないのに。
それに憤ることは、世間的には我儘と云われるのだろうか。
心の中が濁っていて、何が何だかわからない。
俺がこのまま生きたとして、
何かこの先事態が好転することがあるのだろうか。
俺に限ってそんなことはないだろうし、
仮に好転したとしても、その時になって今更のように笑いたくない。
受けた痛みは、俺にしか分からない。
そして絶対に風化させたくない。
過去の痛みを、未来の安寧で帳消しになんてしたくない。
なるだけ楽な方法で、迷惑のかからないように死にたい。
服毒も、絞首も、飛び降りも、どれもすごく苦しそうだ。
君達の仇たる俺が死んでやるのだから、もう少し楽にならないかね。
結局、人間は自分のことしか考えられない。
窮地の時に、むざむざと手を差し伸べてくれたりはしない。
日頃の善意は、そんな時なんのアドバンテージにもならない。
君は俺を縛り付けておきたいだろうが、
俺はもうそんなこと微塵も思わない。
ほとほと疲れ果ててしまった。
愛なんて塵のような文句に踊らされてその気になった、
過去の自分を呪いたい。
ああ、なんか俺って自己中心的だ。
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