絵本

むかーし、むかし。

ある小さな国に、小さなお姫様と、小さな王子様がいました。

ふたりはとても仲がよく、いつも一緒に遊んでいました。

小さなお姫様は小さな王子様が大好きで、小さな王子様も小さなお姫様が大好きでした。


あるとき、小さな王子様は、小さなお姫様に言いました。

「いつかぼくがおおきくなったら、およめさんになってくれる?」

それを聞いた小さなお姫様は、こう答えました。

「大きくなるって、どのくらい?」


小さな王子様の小さな手の中で、小さなお姫様はこう言いました。

「これ以上大きくなっちゃ、私が踏み潰されちゃうじゃない」


そうして小さな王子様は大きくなるのをやめ、いつまでも小さいままで、幸せにくらしましたとさ。

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