HRF Security & Research 社内情報&社内用語集

ななしあおい

社内用語と警備用語、グループルール

あくまでお話の中での設定です。

どうぞよしなに。

本編にいよいよグループルール出てきましたので、追加します。


■HRF Security & Research 社 日本支部

アメリカにあるアルストーリアグループ傘下にある会社。

日本支部は横浜ベイエリアの高層自社ビルです。

主な事業はグループ内の要人警護や依頼された企業調査です。

依頼人の安全安心やグループの為なら、黒い事もするとかと不穏な噂もネット上に流れてる。

警護員や調査員の質も良く、業界の評価は高いのですが、依頼はグループ企業からしか受けません。

グループ外から受けても、依頼終了後、グループに敵対されるリスクがあるからです。

他の傘下企業に比べ、HRF社は自由な活動が保証され、場合によってはグループ経由で政府高官を動かす事もできる立ち位置にいます。

社名の由来は『遠くに届く手』(Hand Reaching Far)の頭文字ですが、裏を返せば『何処(遠く)にいても(手を伸ばして)必ず(真実を)捕まえる』の意味があります。


日本支部は現在、5課体制です。

1課・2課は男性のみ。

3課・4課・5課の合算総数の4割が女性です。

1課から3課までの所属者が警護員、4課と5課の所属者が調査員と呼ばれています。

女性警護員は基本3課所属。

警護員で採用されるとまず2課に配属されてエスコートのリーダーライセンス取得をしてから希望の課に異動します。

2課は教育隊的役割も担っていて、受けられる案件は少なめですが、忙しいのです。


1課 警備強襲実働部隊(エリート集団。歴代の支部長は大体1課の課長)

2課 警備強襲実働部隊 (3課以上1課に及ばない程度、『結婚できない男の吹き溜まり』という不名誉な異名あり)

3課 警備強襲実働部隊(ハニトラ系案件多目なので見目がいい連中、変装得意)

4課 調査・諜報部隊 とハッキング (IT案件や企業調査など)

5課 バックアップ (セッティングと調整役、実働隊の事務補佐など)


とまぁ、課によってカラーが大分違います。


依頼は一旦部長が内容に目を通し、部長が統括するものと、案件統括(各課長)に回すものに分けられます。

各統括は案件毎にリーダーのみを決め、指名されたリーダーが実行メンバーを決めます。

また、リーダーはメンバーの懲罰の決定権を持っています。

軽微なものは3ヶ月、重大なものは1年程度も履歴に残り、昇進や査定に影響します。

さすがに解雇だけは部長しかできませんが。

リーダー自身の懲罰は部長と案件統括が行います。

下った懲罰に異議があるなど、チームに不満があれば、メンバーは各統括に直接訴える事も可能です。

訴えのあったチームには統括から監査員が派遣されたり、統括が直接監査して訴えの妥当性が判断され、事の如何によってリーダーの再選定が行われます。


リーダーになるには所属課の基準業務を問題なくこなせる評価を課内で得てから、初めて分野別のリーダー研修を受けられます。

リーダーライセンスにはエスコート、強襲強行、情報戦略防衛、バックアップ、調査潜入、監査などがあり、ほぼ全員、何かしら一つは取ってます。

と、いっても経験ありの中途採用の早い人で入社1年半位、未経験の新卒でも2年以内には最低一つのリーダー研修を終えられるレベルのものでそう難しいものでもないです。

但し、この分野別リーダーライセンスは3年間の有効期限があり、3年目に更新研修を受けて維持するか、再度取得し直すかのどちらかです。


リーダーは役職にも影響し、一つで主任クラス、2つで課長クラス、部長クラスで3つ以上は取ってます。


ちなみに社内資料などは基本的に英語で書かれてます。


■警備用語集

・ハイプロファイル警護(通称ハイプロ)

首相警護なんかでよく見かけるSPのやつです。

警護してるんだぞー、と周りに見せつけながらプレッシャーをかけて襲撃者の意欲を削ぐのが目的。

どこから狙われているかにもよりますが、日本国内で警護だけなら基本銃器は不携帯。


・ロープロファイル警護(通称ロープロ)

ハイプロの反対。

警護人も依頼人のTPOに合わせて私服で警護します。

警護の距離感は依頼人によって様々。

お買い物やカフェでの時間を邪魔されたくないから、警護人を話し声の聞こえない場所まで下げたり、パーティなんかで男性連れ、女性連れ風や招待客に見せたりと柔軟で高度な判断が必要な場合があります。

勿論彼らはどんな物を着て、どんな振る舞いをすればいいかバッチリ教育されてます。


・エスコート

警護のこと。


立哨りっしょう

立っての警護

HRFの場合、足は肩幅、腕は後ろで組むと決まってます。


・強襲装備

銃器を装備すること。

銃か電磁警棒が最低限。

人によっては防弾ベスト着てたりしてます。

藍野達はシグザウエルP226 TB

柴田ちゃんはシグとM24 SWS(狙撃任務時)


・銃火器装備について

主任以上は個人の判断で装備可能。

警護計画の緊急時の対応に装備するよう指示があればメンバーは装備する。

日本の憲法では銃刀法違反になるので、おおっぴらに装備はせずに、社内や待機所に置いて必要な時に持ち出すようにしてます。


・警護計画(書)

予算に基づいた警護方針と警護方法を記した書面

HRFでは電子書面です。

詩織様の登下校の場合、警護手法、車両用通常ルート、緊急時用ルート、非常時の銃火器装備有無、ロープロ警護の際の服装規定まで色々あります。


・警護員制服

ハイプロ警護や社内勤務で着用。

男性は黒のスーツで白のワイシャツ。ネクタイは細めの黒、靴は黒

女性は黒のパンツスーツで白の襟付きシャツかブラウス、ネクタイなし、ローヒールの黒パンプス

男女共ジャケットのボタンを必ず開けて着用がルール。

入社時にオーダーで作る会社貸与品です。

靴は自前で用意する。


・無線機

警護員は必需品。

指向性マイク内蔵のBluetoothイヤホン(片耳)

マイクは人の声に反応し、周りの雑音を低減して録音可能。

本体操作か音声認識で双方向チャンネル、案件メンバーとのグループ通話チャンネル、各課のチャンネル、秘匿回線、エマージェンシーコールを切り替える。

エマージェンシーコールにすると4課と5課、支部長へ緊急アラートが上がり、内蔵のGPSから持ち主の位置を知らせる。

通常時はインターネット回線を使って会話が全て録音される。

ちなみにイヤホンは電池切れ対策に予備を必ず持ってます。


■グループルール

・依頼人の呼び方

お披露目前までは『〇〇お嬢様』、『〇〇坊っちゃま』、本人が許可すれば『名前+様』も可能。

お披露目後は自動的に『名前+様』や『苗字+様』に変わる。

大人に坊っちゃまやお嬢様は失礼ですから!


・お披露目 (パーティー)

その昔は幹部の子供達のお見合いパーティーの場所。

今はごく内輪のグループ関係者のみを招待して家族をグループに紹介するのが主流だけど、昔ながらのお見合いパーティー形式もアメリカで行われている。

お披露目されるとお披露目情報データベース(名前や年齢、どこの会社の子か等)がグループに共有されて、親同士がお見合い交渉を行う。

お披露目後は実年齢何歳でも成人扱いとなり、グループ内限定だが親の代わりに認めのサインをしたり、依頼人となることもできる。

HRFでは依頼人の代理命令権を有することもできる。


・お披露目祝い(プレゼント)

お披露目祝いに贈るものは立場によって贈れるものが決められている。

現金や金券は無粋なのでNG。

場合や立場によるけど、無視して贈ると後々庇護者から報復されても文句は言えない。

お披露目される人が

女性ならアクセサリーやドレス 、靴など

男性なら仕事や身の回りに関係するもの(スーツ、靴、タイピンやカフスなど)

但し、肌に触れるものを贈れるのは親族や恋人だけ。

友人や取引先はそれ以外を贈らないといけない。


・雇用主からの贈り物ルール

雇用主から贈られたもので身体に触れる物の場合、『グループ内で生涯、贈り主の庇護を約束する』物だけど、グループを裏切った場合は報復を覚悟すべき諸刃の剣。

お披露目後の異性から贈られた場合、大抵プロポーズで庇護者の予約済みであることを示す。

庇護者の許可なく別の人間が手を出すと、報復されても文句は言えない。

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