第39話


周りの音も聞こえないし画面の向こうを見ている様でなんだか寂しい


ピタっと動きが止まる



曲が終わったのか?



「次は私と踊っていただけませんか?」



「いえいえ、わたくしと」



集まった少年達がそう言ってるような素振りをしているみたいだ




『どうされますか?』



どうって断ったら角がたつし受けるべきだろうが、いくらネクロマンサーの力で操作してもらったとしても身体に負担がかからないわけがない




「レイン様は私と踊ってくれ」


人集りを分けて入ってきたのはディアモンドだった



「はい慎んでお受けいたします。ディアモンド様」





「まさか、君がダンスを踊れるとは思わなかったぞ」



「あんまりレイン様をいじめないであげてくださいませ。ディアモンド様」



「!?ノワールなのか!?レインは」



「大丈夫です。レイン様の意識を保ったまま身体を借りているだけです。ですがこちらの会話は聞こえておりません」



「…ちょうどいい。ノワールに聞きたいことがある。レインの事についてだ。」



「彼女のいた世界の事ですね。」


「あぁ、レインがどうしてこの世界に来たのかを知っているな?」



「えぇ、だって彼女は転生者ですから」



「…なぜ死んだのか聞いてもいいか?」



「―――。」




「…っ!?」


酷く悲しげな表情で私を見つめる…いや見つめているのノワールが何かを話したからだろう



一体ディアモンド様はノワールと何の会話をしているのだろう?



そんなのんきなことを考えていたら急に眠気に襲われた




「…やば…またこの感覚…」





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