第2話

「○○ちゃん本当に美味しそうに食べるよね!」

「なんでそんなに食べて太らないの?」


 皆から言われる言葉。


 うん。私、食べるのだーいすきっ。


 皆から、そう言われるのだーいすきっ。


“食べてるのに太らない私。”


……そんなわけないのにね。


 食べたら食べたぶんだけ体重は増える。


 むくんだり、輪郭や体型は崩れる。


 でも、皆の“憧れられる私”でいたいから。

 皆から“羨ましがられる私”でいたいから。


 たーくさん美味しく食べて

 たーくさん口からさよならするの。


 “摂食障害”って病気なんだなってわかってる。


 でも誰にも迷惑かけてないじゃない。


 何も知らない人は、「食べ物が勿体ない」って言うけれども。


 私からしたら、食べた物を上から体内消化される前に出すか、下から体内に吸収されてから出すかの違いでしかない。


 体内に吸収されたら、太るだけじゃなくて、身体に悪い物も取り入れちゃうじゃない。


 “食べ物は栄養”。“食べることが生きる事”。


 吐いたら栄養が無くなる?確かにね。でも私には“心の栄養”になってるの。食べてる時は美味しいもん。皆から驚かられたり、羨ましがられるもん。


 すっごく幸せで気持ちいい。

 心が凄く満たされるの。



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