第2話ライフ

翼は、呆然としたまま次の日を向かえた。


「かあさん、優香里知ってるよね?」


朝の食事中聞いた。


「優香里ちゃん?知ってるわよ。元気かしらね。」


「転校するって…。」


「え!何で優香里ちゃんの家が?」


母の話はこの団地中に1日で噂が飛び火した。


「おはよう、わたしのナイト様。」


「あ、おはよう。」


「転校するって内緒ね。」


「あ、母さんに今朝話しちゃった。」


「え!白石君のお母さん…。」


今頃、団地中に広まっているはずだ。


後悔、後悔…。


「まぁ、いつかは分かる事だから。」


「それよりさ、エロい事考えない?」


「考えてないよ。昨日の話の流れからして3ヶ月で出来る事って難しいよ。」


「なーんだつまらない。セック○しないの?した事ないの?」


「した事ないよ。まぁ、セック○には興味あるけどね。」


優香里は、少し考えて交換日記しない?


と聞いて来た。


王道だと思って「うん。」と答えた。



交換日記。


今日はハッピーでクラスメイトの大野君から告白されて


壁ドンされちゃいました(*´∇`)


優香里。


モテるんだね。


白石翼。


「これじゃあ、つまんないよ!」


優香里は、ノートを丸めて翼の頭を容赦なく叩いてくる。


「交換日記って難しいよ。特に書く事ないし。毎日会ってるしさ。」


「てか、気になるでしょう?普通は。大野君とどうなったか。」


「確かに気になるね。」


「どうなったか聞きなよ。」


優香里は、楽しそうに聞いてきた。


放課後の教室で。



「じゃあ、どうなったの?」


「教えなーい!」


「聞いた意味ないじゃん。」


優香里は、またキャキャと笑って翼の頭を容赦なく叩いてくる。


ふと翼は、優香里の手首を掴んでキスをした。


「いきなりはずるいよ…。」


優香里は、泣きそうな顔をした。


「ファーストキスだったのに。」


「マジ?」


「マジだよ!バカバカ!」


「ごめん。」


「まぁ、いいか。減るもんじゃないし。」


とけろっとしている。


「ねぇ、ドキドキした?」


「ダーリンは草食系だとおもっ…。」


また、翼はキスをした。


今度は長く。


キスって気持ち良いね。


2人は、お互い笑いあった。

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