ある日の待ち合わせ

春嵐

待って

 ここで、彼を待っている。

 いつ逢えるかは、分からない。でも、なんとなく、待っている。

 彼が来たら、うれしい。

 彼が来なかったら、かなしい。


 わたしには、彼しかいなかったから。ただただ、彼を待つ。それしかできない自分が、ちょっとだけ惨めでもあり、とても幸運だとも思う。彼がいる。それだけでいい。

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