─世界観紹介・序章─
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【ハーピニア】
"イリス大陸"東部、"ハルピー山脈"の上に作られた、老若男女のハーピーが集う大きな集落。
畜産区、商業区、市街区の広い三区画から成る。
それぞれの区画を分けるように深い渓谷があり、ハーピー達は飛んで行き来している。
しかし、ハルを始めとする飛べないハーピーや観光客の為に、吊り橋などもちゃんと設置されている。
ハーピニアは高地にあるため、家の材料となる柔らかな草は、ハーピニアからほど近い場所にある『トットコ平原』から調達してくる。
家の外壁や柱などは石づくりの物が多いが、運搬技術の発展により木材による家も増えてきた。
現在では様々な種類のハーピーに合わせた家を建てられるようになり、それが人口増加に貢献しているとか。
特産品は織物、高地はちみつ、ヤギやヒツジのミルクから作った乳製品。
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【ハーピー】
人と鳥の合いの子のような種族。別名"翼人族"。
両腕に大きな翼を持ち、太もも、胸などの局部は羽毛に覆われ、手足は鳥類の足に類似している。
鳥類と同じくらいの種類が居ると言われており、一概にハーピーと言っても、種によって全く違う生活を送っていたりする。
山脈などで昔ながらの生活を送っているハーピーも居るが、ハーピニアなどの街を作り生活している者がほとんど。
種族的に器用で、特に織物を得意とし、自分たちの羽毛や家畜の毛、植物などから素晴らしい布を作り上げる織物職人。
更に"空を飛ぶ"という性質上、かなりのスタミナを持っている。半面、身体的にはかなり脆い。
そのためか、ハーピーの戦士たちは基本的に近接戦を好まず、飛びながら足で弓をつがえたりなど器用な戦い方を好む。
多種多様な種が居るためか、ハーピーという種族全体の性格はハーピーそれぞれとしか言いようがない。
ハルのように元気いっぱいで社交的なハーピーも居れば、そのまた逆も数多くいる。
まさにハーピーの数だけ性格があると言っても過言ではないのだ。
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【アカデミー】
ハーピニア商業区の一角にある、ハーピニア唯一の学校。正式名は"ハーピニアアカデミー"
非常に大きな学校で、小さな雛鳥から成鳥手前の若鳥まで、多くのハーピーがアカデミーに通っている。
基礎的な知識を学んだりする他、ハーピーとしての身体能力や技術を学んだり、自身が得意な分野の事を勉強できたりする。
卒業した後は成鳥として認められ、それぞれ得意な事を活かした仕事に就くこととなる。
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【ブティック(ハーピニア)】
ハーピー向けの服を取り揃えているブティック。
かつてハーピーの先祖たちは求愛をする際に、色彩鮮やかな物で着飾っていた。
その名残からか、男女問わずお洒落好きな者が多く、かなりの数のブティックが商業区に立ち並んでいる。
競争や流行の流行り廃れが激しく、流行りについていけなかった店は即座に潰れ、また新たな店が立ち……を繰り返す、まさに戦場と言っても過言ではない。
数は少ないが、旅行客向けの服を取り揃えているブティックも存在する。
織物が得意なハーピーたちの作る服は、良質かつ見た目も美しいため、こういった店は旅行客でかなり賑わっている。
服を買いにハーピニアまで来る者も少なくはなく、ハーピニアの収入を支えている物の一つとして数えられているとか。
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【ゼフの止まり木】
ゼフという鳩のハーピーが経営しているカフェ。ハーピーたちからは"止まり木"と呼ばれている。
非常に人気のカフェで、ハーピニアの名所の一つともいわれているほど。
他種族の客も多く、昼間は行列ができるほどの賑わいぶりを見せる。
名物は毎朝畜産区から送られてくる新鮮な材料を使用したふわふわのパンケーキ、そしてゼフさんがブレンドしたコーヒー。
特別に飼育されたヤギから採れる、クセのない濃厚なヤギミルク、通称"ピジョンミルク"も人気の一つだろう。
ちなみに支店は今のところ考えてない様子。まさにハーピニアでしか楽しめない唯一のカフェだ。
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【人間】
我々のよく知る種族。そしてこの世界ではすでに地上には居ない"消えてしまった種族"でもある。
かつて最も栄えていた種族だったが、大昔に建物や技術だけを残して忽然と姿を消してしまったという。
現在住む種族たちは人間の技術を利用して発展してきたものの、その技術の全貌を解き明かすまでには至っていない。
種族的な性格は探求心に溢れ、様々な物を作り出せるほど知性にあふれていたという。
しかし同時に、目的の為ならどんなこともいとわない残忍さも持ち合わせていたとされ、恐ろしい種族だと言い伝えれていた。
しかし消えていたはずの人間は、ソラの存在によって再び認知される。
彼らは消えたのではなく、大陸を浮かべて"空に移住"していたのだ。
なぜ地上を捨てたのかは不明ではあるものの、"ハーピニアに人間が降ってきた"というニュースはハルの出発と共に、世界中に伝えられる事となる。
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【ソラジマ】
地上を捨てた人間が大陸を浮かべて作り出した"空飛ぶ島"。
ソラの父でもある"空王"によって統治されているとされる。
ソラジマの人間たちは"地上は魔物の巣で、行った者は帰ってこれない"と考えているらしく、ソラも最初はハルたちを魔物と言い戦おうとしてしまった。
ソラジマの人間たちは"何かを空に飛ばす技術"に長けており、飛行機がその最もな例だろう。
他の生物を飛ばした実例は無いらしいが、ソラの話では"空王ならできるかもしれない"との事。
だが、ここまで全てソラの情報であり、彼の言葉を信頼できるかはまだ分からない。
しかし、我らがハルはその言葉を信じ、空を飛ぶ夢を叶えるために外の世界へ飛び出したのである。
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【ホタル灯】
街灯に等しい物。ハーピニアなど資源が大切な都市でよく見られる。
ある虫の発光器官を利用して作られており、昼間に光を貯めて夜間になると貯めた光を放つという構造。
曇りや雨の日は光が弱くなるという欠点を持つが、メンテナンス費用があまり掛からず、交換も容易と利点も多い。
ハーピニアは栄えているとはいえ、高地で木が少なく、燃料が貴重である。
そのため、街ではホタル灯が数多く設置させており、夜間は街を明るく彩っている。
ホタル灯の材料である虫は、生涯食べたものによって発光する色が変わる性質を持つ。
その性質を利用して、色鮮やかに光る装飾を作ることもできる。
装飾は主にお祭り行事に使用され、その光景は目を奪われるほど美しい。
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【ルード】
正式名称は"ルード通貨"。その名の通りこの世界の貨幣である。
金、銀、銅に分けられている紙幣と硬貨から成る。一番高いのは金ルード札、低いのは銅ルード貨。
価値としては、ハルの大好きなはちみつ入りのビンが金ルード貨五枚で買え、ソラの大好きなりんごが金ルード貨一枚で買える、と言った感じ。
ちなみにレートは以下の通りである。
金ルード札 = 一万ルード
銀ルード札 = 五千ルード
銅ルード札 = 千ルード
金ルード貨 = 百ルード
銀ルード貨 = 十ルード
銅ルード貨 = 一ルード
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