第1096話 なぎけいしさん




 うわあ、未読の作品があったなんてラッキーだわと古書店の書棚の前のカヨさん。

 まだ芥川賞作家が尊敬されていた時代の(笑)芥川賞作家で寡作の南木佳士さん。


 文学の神への敬意が真摯で、生死と向き合う医師の宿命からパニック障害を発症。

 仕事時代に多生の縁をいただいたこともあって、ずっと隠れファンだったのです。


 どれどれと一頁目から息を詰めて拝読してみると、そうそうこれこれ、この世界。

 生真面目な人はどこまでも生真面目で、不易流行を体現してくださっていました。

 

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