第676話 ブーム
少なくとも自分たちより見識があると思って読者は新聞を買うのだが、実は全然。
その証拠に、こともあろうにナチスドイツと組むという一部陸軍将校の暗愚を煽動したのは当時のマスコミであり、その結果として生じたブームの結末が敗戦だった。
存在意義をアピールするため常にブームをつくらずにいられないマスコミの体質は現在(昭和47年)も変わっていない……司馬さん説に深く首肯するカヨさん曰く、「購読数減少の因は単なる活字離れだけではないでしょうね、いまさらですけど」。
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