カヨさんの社会学 👒

第380話 かえられるもの

　深夜のEテレで、新型コロナウィルスワクチンの開発に貢献したアメリカの女性科学者ＶＳ山中伸弥さんのリモート対談を観たカヨさん、深い共感に打たれました。

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　長年、研究が認めてもらえず、配置換え、降格、研究費削減などの処遇を受けて来た。とくにショックだったのは、尊敬する先輩科学者からの批判を知ったとき。

　精神的ダメージに苦しんでいたとき「ストレス」という言葉を生み出したカナダの生理学者の本を読んだら、「他者の思惑など、自分では変えられないものに気をつかわず、仕事など自分の力で変えられるものに集中するべき」と書いてあった。

　以来、他者の評価には目を向けず研究のみに集中していたら、少しずつ理解者や協力者が現われ始め、共に研究を進めた。ワクチン開発はそうした経緯のおかげ。

　先日、自分自身もワクチンを接種してもらいながら、かつて自分を無視したり侮ったり、ひどい批難を浴びせたりした先輩や同僚の顔が浮かんで消えて行った。