第269話 ほこり
「NHKスペシャル」でコロナ禍の浅草の飲食業と地元信金の奮闘を観たカヨさん(感情移入してしまうので、観なければいいのに、どうしても観てしまい……)。
――10年後に一括返済って、双方ともにあり得ない融資だよね~。
元経営者のひとりとして、ヒリヒリと切実な気持ちに駆られてしまいました。
後継者の息子がいること&浅草という観光地の含み資産が、信金の融資の決め手になったそうですが、それにしても、10年後に一括で、億単位の返済とは……。
それまでは利息だけ支払っていればいいという条件ではありますが、その利息が曲者で、一時は月に100万円の利息を支払っていたカヨさんとしては、う~ん、どうなんだろう、端的に言えば、金融機関のために働く結果になるんだけどねぇ。
かつて、ある友人に「あなたはなぜ自分の業績に誇りを持たないの? わたしは自分の過去を誇らしく思っているよ」と言われたことがありますが、長年の奮闘の末に、結局は会社を解散させたカヨさんに、誇りなど持てようはずもなく……。
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