第119話 こっけい



 

 

 

 天邪鬼を自認するカヨさん、毎年文化の日に決まって同じことを思います。


 

 ――へえぇ、この人もひそかに叙勲を待っていたんだ~。正直、がっかり。


 

 見るからに大時代的な勲章なんて、現代では滑稽を絵に描いたようなものだし、それに、人の生き方に、だれが、どんな尺度をもって優劣をつけようというわけ? 

 国民はみな、与えられた条件のもとで、それぞれの人生を精いっぱい紡いでいるのに、一部の人の軌跡だけに脚光を当てるなんて、ある意味、冒涜だよね。”(-“”-)”


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