鵺(ぬえ)の住む街【快盗広尾シリーズ】

筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36

(一)

 私が『快盗広尾』として仕事を始めたきっかけは、宮田益美さんからの一本の電話だった。

 彼女はアートスタイルマガジンの編集者であった。以前私が企画した企画展についての取材を受けたことがあり、それ以来のお付き合いであった。

 その彼女が、「ある人と会って欲しい」というのであった。そのときは一度お断りしたものの、翌日再び電話があった。用件は「絵を探してもらいたい」というものであった。

 どういう事情なのかは不明なので、乗り気ではなかったが、とにかく会ってみることにした。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る