その94 心の姿の研究
啄木に
「心の姿の研究」
と副題をつけた詩群がある
心の姿の研究
惹かれる言葉だ
そうだ
それこそ
詩人の仕事だ
では
怯えやすい
我が心の姿を
研究してみよう
雪中に跳び出た
裸体のように
縮こまって震えている
我が心よ
その強張りを
おれは
怯えなくていい
依然として
お前は自由なのだ
それがなくても
お前の自由に
それは不可欠ではない
お前の自由は
それに依存していない
それが自由を奪う
それが俺を苦しめる
という観念そのものが
お前を追いこみ
切羽詰らせ
自由を奪うのだ
お前の自由は
それとは無関係だ
お前の自由は
満月のように
太虚に
澄んでいる
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