その59 カティアのお返し

カティアは寝ていた

隣にワラシがいた

ワラシを撫で、頭に口をつけた

ワラシは例によって

なんだ、という目で私を見た

気をつかって

カティアを撫で、頭に口をつけた

カティアはゴロンとお腹を見せた

ちょっとお腹を撫で

ワラシに戻った

カティアは、もう終わり?

という目で私を見た

ワラシは相変らずクール

で、カティアに戻り

お腹をたっぷり撫で、頭にチュッをした

そしてトイレに立った


戻ってくると

枕代りのクッションの前に

カティアがいる

退くように指で示して

横になると

カティアが遠慮がちに近づいた

私は顔を舐めさせた

顔をちょっとそらすと(テレビが見えない)

カティアは動作をやめ

義務は果したというように

元の場所に戻って寝た



   カティア・ワラシ……愛犬の名

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