その68 もっと怒りを
こうして
怒りをぶつけて
満足?
と問い掛けた人がいる
あたかも
詩に怒りはなじまないというように
こんな時代に
怒らずにすむか
覚めて
突き止める事実に
冷めて
並べていく数字に
醒めて
重ねていく思索に
固まってくる
氷のように
固まってくる
怒り
選択肢ではなく
在ることが
怒りなのだ
愛しいものが
みな立ち上がって叫ぶ
怒れ! と
愛しいというなら
失いたくないなら
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