005
更に5億年程度が経過したある日のこと、コメットはいつものように海を鑑定してみるといつもと結果が変わっていた。
【海水】
海の水。微量の金属とシアノバクテリアを含んでいる。
バクテリア先生じゃないですか!
第1村人じゃないですか!ひゃっほう!
俺はもう孤独じゃない。何故ならバクテリア先生が居るから!
おっと、忘れるところだった。
「鑑定」
【シアノバクテリア】
酸素発生を伴う光合成 を行う細菌の一群、またはそれに属する生物。
これから大気中の酸素が増えていくんだろうなー。
無呼吸スキルのおかげで酸素がなくても問題はないけどね。
バクテリア先生は自宅に持って帰って飼おうかな?
ちなみに自宅はただの洞穴です。
素材が石しかないから、布団も無いし、慣れるまでは辛かったなぁ。
とりあえず今の寝床には砂を敷いてある。
ついでに「強制睡眠」なるスキルまで取得してしまった。
強制睡眠はどんな環境でも瞬時に眠れるとても便利なスキルである。
普通の神経であれば何億年も何もない毎日を繰り返した場合、精神に異常をきたすだろう。
しかし、強制睡眠があれば暇になったら寝てしまえばいいのだ。
起きたらすぐに強制睡眠を使用するだけであら不思議、時間があっという間に過ぎていくのである。
でも、海の観察やマグマ鑑賞など色々とやることもあるので、意外と使わないことも多い。
特にこれからはバクテリア先生の飼育があるので、なかなか強制睡眠の連続使用はしないのではなかろうか。
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