第5話:確定申告の経費

 さて、ウェブ小説家が経費と認められるモノは何でしょうか。

 僕は本業が鍼灸整骨院なので、そちらで経費と認められているモノが、サラリーマンの副業収入でどこまで経費として認められるのかは、所管の税務署で確認してもらわないと確定はできません。

 ですが、だいたいのことは分かるので、それをお伝えしておきます。


 まずウェブ小説を投稿するためには、パソコンかスマホが絶対に必要です。

 完全業務使用が認めれず、私的使用分を指摘される可能性が強いですが、少なくとも半分は経費として認められるでしょう。

 パソコンとスマホの通信料の半分も、業務使用分として認められるでしょう。

 僕の場合は鍼灸整骨院店舗で使用しているパソコンとパソコンの通信料は全額経費として認められています。

 しかし個人使用分もある携帯通信量は半額が経費として認められています。

 鍼灸整骨院で大量に出るタオルやベットカバーやシーツは自宅で洗濯するので、自宅水道代の半分は経費として認められています。


 副業収入が50万円なのか100万円なのか200万円なのかで違いますが、小説家を目指して得た収入の経費として、勉強の為に購入したラノベや漫画が経費に認められる可能性はあります。

 全額は無理でも、半額が認められる可能性があります。

 今商業書籍化される小説は、メディアミックスを前提にコンテストで賞が与えられます。

 それを勉強するための資料として、小説・漫画・CDなどの半額が経費に認められる可能性があります。

 アニメを観るためのテレビやブルーレイレコーダ―の半額が、経費として認められる可能性もあります。

 この点は今年商工会を通じて確定申告する時に確認してみます。


 年収200万円で専業作家として実家から独立して生活するのは厳しいでしょうが、不可能ではありません。

 しかし出来る事なら、300万円を確保するまでは実家にいる方がいいでしょう。

 実家にいさせてもらえるのならですがね。

 ただし、パートナーと共稼ぎで年収総額が400万円以上なら、1人分が200万でも暮らして行けると思います。

 ましてパートナーが給与所得者なら十分だと思います。


 男女関係なく夫婦共稼ぎの場合、扶養家族に入る程度の収入に抑えるのか、扶養に入らず自営業者として確定申告した方がいいのか、家族の形によって違ってくる事でしょう。

 ですが誰もが節税をしたいはずです。

 ブレイクして小説家として十分な収入を得られるようになるまでの間、中途半端な収入になる時期があるでしょう。


 そんな時の1つの方法として、小規模企業共済があります。

 常時使用する従業員が20人(一部業種では5人)以下の個人事業主が、事業を廃止した場合などにそれまで積み立ててきた掛金に応じた退職金(共済金)を受け取ることができます。

 掛け金は500円刻みで1000円から7万円まで自由に選べます。

 掛金支払月数が240カ月未満の場合は、廃業して受け取ると掛金合計額が掛けたお金を下回ってしまいます。

 また12カ月未満だと掛け捨てになってしまいますが、12カ月以上掛けていれば積立額の8割が支給されますし、積立金の範囲で貸し付けもうけられます。

 掛け金月数が最大になれば、廃業した時に掛け金が120%になって退職金として受け取れます。


 何より大ききのが「小規模企業共済掛金払込証明書」を添付して確定申告すれば、掛け金全額が所得控除として認められる事です。

 月額7万円を積み立てていると、年間84万円が経費として認められます。

 年間100万円の著作収入があっても、他の経費一切が認められなくても、確定申告額を16万円の年収にできるのです。

 僕は月額7万円を積み立てていて、毎年84万円の退職金を積み立てつつ、毎年84万円分節税しています。


 小規模企業共済への加入手続きは、中小機構が業務委託契約を結んでいる団体または金融機関の窓口で行う必要があります。

 僕は商工会でやってもらいましたが、以下の団体と金融機関で取り扱っています。


「委託団体」

商工会

商工会議所

中小企業団体中央会

事業協同組合

青色申告会

損害保険ジャパン株式会社

アクサ生命保険株式会社

「代理店」

都市銀行

信託銀行

地方銀行

第二地方銀行

信用金庫

信用組合

商工組合中央金庫

農業協同組合(33都道府県)


 次回は今年の確定申告の準備を始めた時か、前年度の確定申告書を画像にして掲載する覚悟を決めた時にします。

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