第4問―クイズは文系だ!―
俺と知沙は放課後になると欠かさずに部室に行きクイズの腕を磨いていた。
「では第一問」
出題はクイズ部の女神(俺しか使用していない)先輩だ。
二つの机を前にピッタリくっつける。
座っているのは俺と妹の知沙。女神であり部長は二つの机の横に立ちタブレットを華奢な指で操作している。
そして一問目が戦いの火蓋を切る合図となる。
「この漢字はな〜んだ?」
タブレット画面を俺達に平等的で視覚に入れるようにと表に返して
見えるようにした。画面のブルーライトに表示されるのは――
[鎌鼬]
な、なんだこの漢字は?読み方は…かま?かま、かま、ねずみ?
ピンポーンと置かれたボタンを押した知沙、それにしても部室に響き渡る。
「なんてイージー。答えは、
かまいたち!ですよね部長」
「ええ正解です。そのまんま通りの漢字なんです。武器の
指を立てて親切に説明してくれた女神先輩。
「続けて行くよ!第二問目」
タブレットをスライドをする先輩は表に返すと表示されるのは。
[氷柱]
これは…こおりばしら?はっ!そうか、この答えは。ピンポーンボタンを素早く押して先に回答権を得られた。
「おぉー、七星くん分かったのかな?」
「はい。この答えは…氷の呼吸てすよね。そうに違いない」
「う、うーん残念だけど違うかな」
「な、なんだって!?」
苦笑する女神。すると大人しくしているはずがないのは知沙。
「ふっ、常にお兄ちゃんより一つ先に進むのが妹なのだよ。
答えは、つらら」
「お見事の一言だね!」
連戦連敗…分かっていたよ知沙は俺よりも頭がいいからな。
えっ、兄としての威厳がないかって?そんなのブラックホールに原形もなく消えたよ。
「とうとう第14問…どーん!」
明らかに必要がない効果音と共にタブレット画面にあった文字は。
[膃肭臍]
…はい。詰みました。もう終わり試合終了の完全な敗北でした。お疲れ様また明日もあるぜぇ俺よ。
知沙はボタンを押して―
「知っていたよ。その漢字も、
この漢字の名は…オットセイ」
「キャーー!?本当に凄いわ」
女神もはしゃぐほど強いと認めてくれた知沙。兄として誇りだよ。
「コホン。これがラストになります。この漢字は何でしょうか?」
最後のクイズにタブレットの画面には…[羅馬]とマジでの難読漢字
。するのピンポーンと前と同じ速さで押すは我が妹である。
「ローマ」
「…正解だよ」
微笑を浮かべ賛辞の言葉を贈るのは女神さん。これで敗北の星が一つと増えた。部長も満足するとタブレットを机に置いて伸びをする。
「うーん、喉がカラカラだよ。
では七星に先輩としてのアドバイスをしようではないか。
クイズ出してくるのは基本的に文系が多いんだよ」
「へぇー 文系がてすか…」
「あれ?思ったリアクションじゃない」
呆気に取られるほどではないからね。今まで出てきたのが文系だから、なんとなくそうではないかと考えていたのだった。
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