第9話 パステルピンクのリーフ柄ですが脈ありでしょうか?(2)
紫陽花「今日は、パステルピンクのリーフ柄なの」
紫陽花の一言で、軽いパニックになってしまった。
昨日の今日で一体何があったんだ?
紫陽花は、そのまま自分の席に座ってしまった。
どういう事だ?
状況が飲み込めない。
落ち着け。一旦、頭の中を整理しよう。
まず、いつもなら下着の色のみを教えてくれる約束のはず。
しかし、今日は柄まで教えてくれた。
確実にエスカレートしている。
しかもリーフ柄ってなんだ!
どんなやつなん?めっちゃくちゃ気になるんだけど!
そして、パステルピンク。
なんだろう、パステルピンクってエロいな。
頭から紫陽花の下着が離れない。
俺は、HRが終わるまで頭を抱えていた。
ようやく昼休みになり、紫陽花の席に駆け寄る。
蓮華「ちょっと来い」
紫陽花「う......うん」
紫陽花の手を引き、教室を出て、屋上の扉前の踊り場に連れてきた。
蓮華「朝のあれはなんだ?何があった?大丈夫か?熱でもあるのか?」
紫陽花の右肩を掴み、片手で彼女の額に手を当てる。額は、ほのかに暖かいが熱では無いようだ。
紫陽花「逆転の発想なのよ。」
蓮華「逆転?」
紫陽花「先に下着を詳しく教えてしまえば、見られても恥ずかしくない!」
蓮華「いや教えても羞恥心はあってくれ!」
紫陽花「私は、羞恥心を昨日に置いてきたわ」
蓮華「置くな!置くな!」
そこで俺達は、互いを見合わせる。
紫陽花の真剣な表情に、ふと笑いが出てきた。
紫陽花「な、なんで笑うの!」
蓮華「いやいや、俺達なんでこんなおかしいこと真剣にやってんだろうと思ってな」
紫陽花は、少し考えた素振りを見せて、ふふっと笑みが溢れた。
紫陽花「言われてみれば、確かにそうね」
蓮華「よし、そんなことより中間頑張るぞ」
紫陽花「うん!お願いね先生」
蓮華「おう、まかしとけ」
下着の件や昨日件で遠回りしたかと思うが、ようやく一歩、紫陽花に近づけた気がした昼休みだった。
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