第256話 ゴブリンスレイヤーズ

俺は今8階層エリアに来ている。

昨日一度来ているので今日は結構いいペースで8階層エリアまで到達できた。今日一日、目一杯ダンジョンを堪能できそうだ。


「海斗、今日の朝のルシェリアさんとシルフィーさんかっこよかったな」


「そうか?」


「ああ、ちょっとチャラい感じの奴らを一刀両断って感じで憧れる〜」


「そういえば不純な目的で来る奴は許さないって言ってたけど、お前ら大丈夫か?」


「もちろんだよ。海斗くん、僕たちは真面目が歩いているようなものだよ、心外だな〜」


隼人達と馬鹿な話をしながら進んでいると


「ご主人様。敵モンスターです。5体です。速度は昨日と同じく早めです」


「よし、じゃあ数が多いから隼人も前衛で行こうか、それと真司、魔核銃を構えて敵が見えたら先制攻撃してみるか」


せっかく昨日練習したので真司には動く相手に是非命中させで欲しい。

待ち構えていると現れたのはスピードスターゴブリンだった。ただし手に持っている武器はショートソードだけではなくボウガンと槍の奴が混じっている。

ボウガンはやばい。ベルリアは多分大丈夫だが俺達3人は大丈夫じゃ無い。


「真司、隼人ボウガン持ってる奴を集中的に叩くぞ」


「ああ、わかった」


俺達3人はボウガンを持った2体を先に倒す事にした。


「プシュ」 「プシュ」


真司と隼人が魔核銃を放つが当たらない。やっぱりこのスピードスターは厄介だ。

俺は理力の手袋の力を使ってゴブリンの足を掴んで、盛大に転ばしてやった。


「真司とどめを」


「プシュ」 「プシュ」


転んで動かなくなったゴブリンに向けて真司が魔核銃を連射して消失させる。


「やった!初めてたおしたぞ」


「まだ4体いるんだ。気を抜くなよ。とにかくもう一体を攻撃される前に仕留めるぞ」


動き回るボウガンを持ったゴブリンの足に狙いを定めて、再度理力の手袋の力を使う。

先程と同じように勢い良く、ぶっ転んだゴブリン目掛けて真司と隼人が魔核銃で攻撃をかけて消失に追いやる。

一連のやり取りを見て、残りの3体の警戒度が上がった様で距離を取りながら移動して攻撃を伺っている。

ただし距離をとってくれると、ボウガン持ちは既に倒したのでこちらに有利だ。


「真司、隼人、射程に入るまでは待って、射程に入ったら一斉射撃だ」


「おおっ!」


スピードスターゴブリンもしばらく射程外で移動を繰り返していたが、このままでは埒が明かないと思ったのか、槍を持った一体が覚悟を決めて向かってきたので、俺達3人はその一体に集中して攻撃をかける。


「プシュ」


『必中投撃』


直線的に向かって来たこともあり、真司の弾も命中して隼人の放った釘も頭部に刺さっている。

痛みに立ち止まったゴブリンを目掛けて俺がバルザードの斬撃を飛ばして消滅に追いやる。

あと2体だ。

やはり、ゴブリンスレイヤー(微)が仕事をしてくれているのか、いつもより集中力が増している気がする。

3体目を倒した時点で残りの2体も覚悟を決めたのか2体同時に一気に距離を詰めて襲いかかって来た。

2体の相手を真司と隼人に任せて俺はナイトブリンガーの能力を発動して素早くゴブリンの背後に回り込み、とどめを刺す。

隼人が槍で牽制している相手にも間髪入れずに飛び込んで背後からバルザードを差し込んで消失に追いやる。

スピードスターゴブリン5体を相手にサーバントの助けを一度も借りずに倒すことが出来た。

ゴブリンスレイヤー(微)の力と真司が魔核銃で遠距離の敵を倒せる様になったのが大きい。いざとなれば真司には『アースバレット』もあるので十分戦力になっている。

ゴブリンが相手とはいえ、ここのゴブリンを倒す事はかなりの経験を積めている気がする。

ちょっとダサイが気分はゴブリンスレイヤーズだ。


あとがき

なんとモブから始まる探索英雄譚2の予約がアマゾン、ヤフーショッピング、セブンネットで始まりました! 既に予約いただいている方もいるようです。ありがとうございます。

1巻も出たばっかりなので2巻の前に買って読んでください。よろしくお願いします!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る