第22話 パーティアタック

ルシェリアを手に入れ、不安だらけだが、悩んでいても、どうしようもないので思い切って3階層に再挑戦することにした。

3階層に潜ると 前回からのおなじみヘルハウンドが3匹現れた。


「シル、鉄壁の乙女頼む」


「かしこまりました。『鉄壁の乙女』」


「俺が1匹倒すから 残りの2匹をルシェリア 頼む」


「はいはい。魔核くれよな。『破滅の獄炎』」


俺がボウガンでヘルハウンドを仕留めている間に、残りの2匹ルシェリアが『破滅の獄炎』一発でかたをつけていた。


どうやら、シルの『神の雷撃』よりも威力は劣りそうだが、効果範囲は広いようだ。


残った魔核3個のうち、2個をシルとルシェリアに与え、俺の手元には魔核が1個残った。


これを繰り返せば、3階層攻略もすぐだろう。


前回シルと2人で潜った時は、結構てこずって、ぎりぎりになりながら、相手にしていだが、

今回はあっという間に片付いた。


パーティってすごい。


ソロの長かった俺にはちょっと感動的だ。

おまけに今回は秘密兵器の『シュールストラーダ』も使用していないので、

リザルト 魔核1個で 721円のプラスだ。

劇的に収支が改善した。

これで、探索者を続けることができる。

ほっとした・・・・


のもつかの間


またルシェリアが


「あたしが2匹倒したんだから魔核2個くれよ」


は〜まただ。今度は少し耐性がついたのか、怒りはなかったが、胃が痛い・・・


「すぐには無理だ。あと何匹か倒したら一個余分にやるから。」


「ほんとだな。約束だぞ。 嘘だったら地獄に落ちるぞ!!」


「ああ本当だ」


地獄に落ちるって、本物の悪魔に言われたら洒落にならない。

絶対に約束は守らなければ、やばい。


その後も直ぐに、ワイルドボアの3匹に出会ったが、シルの『鉄壁の乙女』

とルシェリアの『破滅の獄炎』と俺のピストルボウガンの連射の鉄板コンボで、あっさり撃退した。

余裕すら感じながら探索していると、ついに、ヘルハウンド1匹とワイルドボア2匹、そしてマッドラットの4匹のグループに遭遇した。

初めてのモンスターの4匹構成に、ちょっと焦ったが、すぐにそれぞれ指示を出した。


「シル右のワイルドボアに『神の雷撃』を頼む」


「ルシェリア は左側のやつに『破滅の獄炎』を頼む」


俺はヘルハウンドをやる。


「かしこまりました。」「ああ、わかったよ」


俺は狙いを定めて3連射してヘルハウンドを仕留めた。


隣ではそれぞれ


『ズガガガーン』『グヴオージュオー』


という爆音が聞こえてきて、俺が見た時には、跡形もなく消失していた。


4匹のモンスター集団もあっさり片付けてしまった。

なんかすごい気がする。

この3人ならどこまででも、いけそうな気がする。4階層もすぐなんじゃないか。

なんて甘い妄想を膨らました次の瞬間


「お腹が空きました。」 「腹減った。」


と いつもの現実に引き戻された。


それぞれに魔核を一個づつ渡し、すぐに摂取したが


「おい、約束だろ。そろそろおかわりくれよ」


と ルシェリアが言うので 俺は渋々 1個追加して渡した。


これで 4匹のモンスターを倒したが


リザルトは 先ほどと同じ 魔核1個 721円 だ。


3匹倒しても4匹倒しても、稼ぎは一緒。

なんとなく、やるせない気持ちを抱えながも ルシェリアを怒らす訳にはいかず、自分を納得させるしかなかった。


その後も2〜4匹のモンスターの集団をサクサクと狩り続けていると、

ついにLV11に上がった。

ステータスを見た瞬間


『やったぜ 』


と思ったが 、よく見て


ん!?


あれ??


これ、なんかおかしくないか??

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