親友で幼馴染な彼のお母さん(バツイチ)が俺にグイグイくるんだがどうすればいい?
ベランダ
第一章
幼馴染で親友の彼
晴れた気持ちのいい朝俺はいつもどおりの待ち合わせ場所に行く。
「おはよう、翔」
「おっす、海斗」
今俺に挨拶してきたのが、遠藤 海斗。ちなみに俺は、早崎 翔。俺達は、小さい頃からの幼馴染で親友だ。さらには、高校も一緒で今でも朝は待ち合わせをして高校に行っている。まぁ、なんともすごい縁だと思う。
ただ、コイツは超がつくほどのイケメンで同級生、先輩、後輩とわずモテるからそろそろ彼女つくったらいいのにと思っている。
前に彼女つくったらと聞いたことがあるのだが、外面じゃなくて内面を見てくれる人が現れたらなと返された。要するにめっちゃいいやつである。
**
学校に着くと、女子達の黄色い声が聞こえてくる。
「海斗くん、カッコいいなぁ」
「本当にそれ」
「それでいて優しいし、勉強も出来るし、スポーツ万能。非の打ち所がないよねー」
これから伝わってくるように、コイツは学校でのアイドル的存在となっている。教室に入っただけでこんなんだからな。それなのに、男子からの嫉妬は全くと言っていいほどない。これに関しては、性格が良いのが要因だろう。
「おーっす!お二人さん。本当おまえら仲良いよな〜」
クラスのお調子者である岡崎 勇気が話しかけてきた。
「そりゃ幼馴染だからね、僕と翔は。それに僕は翔のこと尊敬してるからね」
「おい、やめろよ!なんか恥ずいだろ!」
「二人ともイチャつくなよ〜」
「イチャついてねぇ!」
**
俺と海斗の出会いは、幼稚園の頃まで遡る。
もともと、俺と海斗の仲は良くもなく悪くもなくという簡単に言えば友達ではなかった。
だが、海斗は年長の春ぐらいからよく休むようになり、たまに来るときも暗い顔をしていた。そうしていると次第に声を掛けるやつもいなくなった。
あるとき、俺が他のやつと遊んでいるとき木の下でうずくまって泣いてる海斗を見つけた。その姿を見て俺は思わず声を掛けてしまった。
「おい、お前どうしたんだ?大丈夫か?」
「ううっ…」
「あのさ、やりたくなかったらさいいんだけど俺らと鬼ごっこしない?」
そこで、海斗は顔をあげた。
「何で泣いてるのか分からないけれど、泣いてるより笑ったほうがいいと思うぞ」
最初はこんなカンジの話しかしなかったが、話しかけているうちに海斗は俺達と遊ぶようになった。それからはずっと一緒に高校まで。まさか、高校まで一緒だとは思いもしなかったが。
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