第77話 海賊船、収容所へ

――殺しなさい、処刑しなさい。


 頭の内側から響いてくる。

 頭から全身の芯にまで響き渡るような自分の声。

 まるで絶え間なく雷鳴に撃たれ続けているかのような痛みと痺れが身体を支配する。


――憎いでしょう? 恨めしいでしょう?


「うぅ……うぅ……」


 ファウナはそんな声に抗うことができず、ただただ呻き声を上げることしかできなかった。


――だから殺しなさい! 処刑しなさい! 皆殺しになさい!

「あぁ……! そうすれば……! そうしたら、よろしいのでしょうか……!?」


 内なる声へ問い返す。


――ええ、よろしくてよ。そうするべきなのですよ。


 内なる声は一転して優しく甘い色で囁く。


――お兄様もそう望んでいるはずですよ


「本当にそうでしょうか?」


 弱音ともいえる問いかけであった。

 自分の行いが正しいのか。この憎しみの声に従って本当に良いのか。その判断がつかなくなってきたのだ。

 愛する兄の突然の死、新しい領主として国を守る重責……。

 戸惑い、悲しみ、憎しみ、重圧……。

 それらが一体となって、ファウナへのしかかってくる。

 心どころか身体ごと押し潰されそうになってくる。


――さあ、いきなさいファウナ・テウスパール! クリュメゾンの新しい領主として!


「う、く……!」


 声に操られているような、自分の身体が自分のものではないような気さえしてくる。


「……私は、クリュメゾンの新領主! ファウナ・テウスパール!!」


 その部屋には誰もいない。

 ただ自分を鼓舞するためだけに、発する。

 自分の名前を。立場を。誇りを。

 木星皇ジュピターより授かった名前。

 兄アランツィードが守り続けたクリュメゾン領主としての立場。

 その領主を愛する兄から引き継いだという誇り。

 それらを持って、ファウナは鼓舞する。

 自分はやれる。やっていけると弱音を押し殺し、内なる声に打ち勝とうと。


「ファウナ様!」


 不意に自分のモノではない声がする。


「……ディバルド」


 それは今、ファウナが最も頼りにしている男であった。


「御身の一大事かと思い、失礼を承知で入室させていただきました」

「いえ、よく来てくれました」


 ファウナは汗を拭い、一息つく。

 この場にこの男がいるだけで、内なる声は消え、苦痛が和らぐ。

 それはこの男ならば自分の為に必ず事を成し遂げてくれるという信頼感からであった。それだけの力と実績をこのディバルド・ブランシアスはあるということは、兄を通して知っている。


「あなたがいてくれること、とても頼もしく思います」

「光栄です」


 ディバルドは胸に手を当て敬礼する。


「フフ、それで状況はどうなっていますか?」


 ファウナは微笑み、そこから一転して凛として問う。


「北と西の戦いは西の領主アルマンが勝利したことで、北は敗退し、西の配下に下りました。

軌道エレベーターでの戦いは、クリュメゾン軍、東軍、南軍、レジスタンスの四軍に加え、宇宙海賊が入り五軍の戦いになりました」

「宇宙海賊、ですか?」


 ファウナはあまり聞き馴染みの無い単語に疑問符を浮かべる。


「アステロイドベルトで頻繁に現れ、旅客機や輸送機を襲っているという噂を耳にしております」

「それは私も聞いたことがあります。ですが、何故そんな宇宙海賊がこの地にいるのですか?」

「わかりません。好き勝手暴れるのが海賊というものですから」

「なんたること……!」


 ファウナは憤慨する。


――全て殺してしまえばいいでしょ! さあ、殺してしまいなさい! 殺しなさい!!


 途端に、再び声がする。

 自分の負の感情の増大に伴って、声が大きくなるようだ。


「うぅ……!」


 声と一緒に起きる頭の疼きに耐えきれず、よろめく。


「ファウナ様!」


 ディバルドがそれを支える。


「……ありがとうございます」

「いえ。少しお休みになってはいかがですか?」


 ディバルドの提案に、ファウナは首を横に振る。


「いいえ、そういうわけにはいきません」


 ファウナは気丈に言い返す。

 今、弱味を見せたら、他国からの侵略で一気に占領されてしまう。それは絶対に阻止しなければならない。兄から受け継いだクリュメゾン領主の座を死守する。

 ファウナはその一念で、内なる声に打ち勝つ。


「それで戦況はどうなっていますか?」

「宇宙海賊、南軍、レジスタンスの三軍が一度にブランフェール収容所へ押し寄せています」

「三軍一度にですか? 何故、ブランフェール収容所に向かっているというのですか?」

「おそらくは捕らえた火星人の救出でしょう。レジスタンスは皇族の領主打倒と民衆の味方を謳っています。火星人という民衆の味方として戦っているのでしょう」

「……兄の仇だというのに……!」


 ファウナは思わず憎しみの声を漏らす。


「それで、宇宙海賊と南軍の目的は? 彼らがブランフェール収容所を襲撃するメリットはなんですか?」

「それがまったくわかっていません。宇宙海賊についてはデータがほとんどなく、南軍が収容所を占領するメリットはありません。戦略拠点としての価値はあそこにはほとんどありませんから」

「……敵の目的がわからないのは厄介ですが……」


 ファウナは頭を抱える。


「………………」


 やがて、目を閉じて思案する。

 レジスタンスの目的は、火星人の救出。

 宇宙海賊と南軍の目的は、わかっていない。


「ブランフェール収容所の守りはどうなっていますか?」

「防衛長官ギムエル殿が守備にあたっています」

「ということは、防衛隊の戦力を収容所に回したということですか?」

「そうです。ギムエル長官は軌道エレベーターの占領に責任を感じていました。

――名誉挽回の絶好の好機! と、燃えています」

「フフ、それは頼もしいですね」


 ファウナはそう言って、スクリーンを見る。


「海賊、南軍、レジスタンスが一斉に攻め込んできても守る所存だとも言っていました」

「なるほど、ではそれを頼りにさせてもらいましょうか。――必ず、守り抜いてほしいです」

「畏まりました。ギムエル長官にもそう伝えます」

「それで、西軍はどうしていますか?」

「宇宙港……いまやその跡地となった場所を拠点として、この城を目指してゆっくりと進撃しています」

「そうですか。では、当面は南軍とレジスタンスですね」

「……はい」

「オペレーションルームへ参ります」

「承知しました」


 ファウナは立ち上がり、戦況の報告が逐一入ってくるオペレーションルームへ向かう。






 ブランフェール収容所へ向かう南軍、レジスタンス、宇宙海賊の三軍の中で、最前線を行く海賊船ボスランボ。その艦首で、ダイチはヴァ―ランスに乗り込み、ジルウェットに乗り込んだキルリッヒとともに待機していた。


「………………」


 ウィンドウでお互いの顔は見えている。

 キルリッヒは一切言葉を話さないどころか、表情一つ変えない。

 何を考えているのかわからないし、何を話したらいいのかわからない。


「これから、作戦開始、ですね……」


 ダイチはぎこちなく話題を切り出す

「きん、ちょう、してませんかね……? いやあ、俺なんか緊張でガチガチなんですよ! こういう時に緊張をほぐすおまじないとか知ってますか?」

「………………」


 キルリッヒは無言でこちらを見ているだけだ。

 話が聞こえているのか、いや、聞いているのか不安になってくる。


「あの俺の話、退屈ですかね? エリス達はいつも興味津々になって聞いてくれるんですけどね……」

「いや、楽しそうじゃぞ」


 膝上に乗っかってるフルートが言ってくる。


「そうなのか!?」

「………………」


 ダイチは思わず声を上げるが、キルリッヒは眉一つ動かさない。


「ダイチはわからぬか? ダイチの話を興味深そうに聞いておるではないか」

「え、興味深そうに……?」


 ダイチはキルリッヒの顔を覗く。

 確かに言われてみると話している間、ずっとこちらを見ている。興味が無かったらすぐに顔をそらすよなと少しだけ納得する。


「というか、お前わかるのか?」

「うむ。言葉を話さないが、顔によく出るタイプとみた。顔は口ほどにものを言うというやつじゃ!」


 フルートは得意げに言う。


「は、はあ……」


 ダイチはもう一度キルリッヒの顔を見てみる。


「………………」


 顔によく出るタイプと言われても、表情一つ動いていないからまったくわからない。


「俺の話、面白いですかね?」

「………………」

「とても面白いぞ! って言っておる」


 フルートは代弁する。


「……いや、俺にはわからない」

「ダイチはドンカンじゃのう」


 俺は鈍感なのか……ダイチは半ば真剣に思い悩む。


「それは否定できんな、って言っておるぞ」

「マジか!?」


 キルリッヒにまでダメ出しされるとは思わなかった。というか、本当にそう言っているのか……?

 確かめる術がない以上、フルートの言っていることを信じるしかないのだが、どうにも釈然としない。


「なんでお前にはわかるんだ?」

「いや、じゃからわかりやすいじゃろ?

「……いや、わからねえ」


 ダイチはぼやく。

 しかし、フルートの言っていることにも否定しようとしないところを見ると、案外本当の事なのかもしれないと思い始めてきた。


(ま、そう思った方が気楽だよな)


 そんなことを考えた。


ピコン


 そこへイクミから通信ウィンドウが開く。正直助かったとダイチは思った。


『調子はどうや?』

「ん、いいと思うぞ。」


 右ウィングのブースターを軽く吹かしてみる。

 ヴァ―ランスの体が少し浮く。動かしてみて不備は無さそうでこの動作で「大丈夫、ちゃんと飛び立てる」とダイチは確信できる。


「ほらな」

『そら、よかった。急ピッチで修繕した甲斐があったってもんや』


 海賊船が軌道エレベーターをたってから、ブランフェール収容所に向かうまでの僅かな移動時間。イクミは急ピッチで、軌道エレベーターの戦いで、ヴァ―ランスの撃ち抜かれた右ウィングを予備パーツを取り換え、損傷個所を修繕してくれた。その文字通り電光石火の早業に、ダイチ達は舌を巻いた。


(やっぱ、こいつ天才だな)


 ダイチは改めてそう思った。

 そんなわけで試運転も兼ねてボスランボの艦首の見張りについた。それに当然のごとく、フルートはついてきた。ダイチがフルートが乗り込んだことに気づいたのは操縦席のハッチを閉めて、ヴァ―ランスを立ち上がらせた時だった。

 とりあえず格納庫から出て艦首に着いた時には、何の不備も無かった。むしろ、前よりも調子がいいと感じるぐらいだ。


『そのまま艦首で見張りをしてくれないか』


 そこへリピートからの通信で、そんなことを頼まれた。

 ダイチとして海賊船に厄介になっている身なので、断る理由はない。


「………………」


 とはいっても、無言で艦首に佇むキルリッヒと一緒なのは少々辛いところだ。


(フルートが一緒にいてくれたのはちょっとありがたいな……)


 そんなことは思っていても口にできないあたり、ダイチも照れ屋であった。


「………………」

「なんじゃと!?」


 キルリッヒの顔から何かを感じ取ったフルートが驚きの声を上げる。


「どうかしたのか?」

「前方に防衛軍の機影が見えると言うておる」

「え!?」


 ダイチは即座にレーダーを確認する。

 しかし、レーダーには機体の反応が無い。


「何も、無いですけど……」


 ダイチはキルリッヒに言ってみる。


「………………」


 キルリッヒは相変わらず黙ったままだ。


「ステルスを使っている、レーダーに頼るな。目で見て、肌で感じろ、と言っておるぞ」


 フルートが代弁する。


「目で見て、肌で感じろって……」


 そんなこと言われても、ダイチにはどうしたらいいかわからない。

 ひとまず、遠くを注視する感覚で見渡してみる。


「マシンノイドは身体の延長上としてとらえろ、そうすれば見えてくるものがあるはずだ」


 フルートは構わず言い続ける。

 果たして、キルリッヒは本当にそう言っているのかわからない。

 ただ、フルートの発言には言い知れぬ説得力を感じた。


(マシンノイドは身体の延長線上……)


 それはヴァ―ランスに乗っている時に、おぼろげながら感じていることであった。


「集中しろ。しかし、力は抜け。自然体でいることだ」


 フルートの、いや、キルリッヒの助言は続く。


(自然体……パプリア教官もそんなこと言ってたな。なんていうか、力を抜くんだったな)


 一呼吸して、力を抜いていく。

 これもまたパプリア教官のしごきの賜物であった。


「――!」


 モニターに、いや、ダイチの眼にかすかに映った。

 雲海よりも下にありながら、山のように峰を連ねる雲にチラリと映るマシンノイドの影が。


「あそこか!」

「見えたか。飲み込みが早いぞ。って、おお! 妾には見えたぞ!!」


 機体のシステムのおかげか、フルートにもダイチが見えたものが見えたらしい。

 ダイチは即座にリピートへ通信を入れる。


「リピートさん、敵だ!」

『おう、なんだって!?』

「キルリッヒさんが見つけたんだけど、俺にも見えた!」

『おお、そうか! キャプテン!』


 リピートが呼びかけると、キルリッヒの方にザイアスのウィンドウが開く。


『キルリッヒ、見えたのか?』

「………………」

『そうか。任せるぞ』


 傍からみると、ザイアスが一人話し続けているようだが、今のダイチにはザイアスとキルリッヒが界隈しているように感じた。


「――!」


 キルリッヒは、ジルウェットを操作し、狙撃銃を構える。


(まさか機影を狙い撃つつもりじゃ?)


バァン!!


 ダイチがそう思うやいなや、ジルウェットは狙撃銃を撃ち放つ。


「足を狙い撃ったのか!」

「え……!?」


 フルートはすぐに言ったが、ダイチにはそこまでわからなかった。

 もう一度、目を凝らしてみると機影は消えていた。、


「一機やられたことで、撤退したのじゃろ」

「そんなことまでわかるのか?」

「妾の眼は全てを見通すのじゃ」

「……ああ、そうか」


 フルートは自慢げに言うが、ダイチは適当に答える。


「………………」

「ただの偵察機じゃから、一発当てれば撤退すると言っておるぞ」

「一発当てればって……」


 ダイチはキルリッヒの狙撃技術に驚嘆する。

 ステルスにより、レーダーが頼りにならない状態で、目で機影を捉え、勘で照準を合わせ、腕で狙い撃った。芸術ともいえる狙撃であった。


「……すげえな」


 思わず漏れ出た賛辞に、キルリッヒの顔が僅かに綻んだ……ような気がした。

 海賊船ボスランボはそのまま直進を続け、ブランフェール収容所まで一直線に向かう。

 後続でレジスタンスと南軍の両軍が旗艦を伴ってやってきているはずだ。


『まもなく作戦開始地点へ到達します』


 リィータが通信でそう告げることで、自然と気を引き締める。


『いよいよやな』

「ああ、必ずエリスを助け出してみせる」

『その意気だぜ! しっかりやれよ』


 デランが発破をかけてくる。

 作戦目的はブランフェール収容所に捕らえられた数百人の火星人達を助け出す。宇宙海賊船ボスランボはその最前線に立ち、防衛軍を引っ掻き回し、畳みかけるようにレジスタンスと南軍が雪崩れ込む。その隙を突いてボスランボは火星人を収容する。

 ダイチ達はそのボスランボで守衛用の戦力として数えられていた。ヴァ―ランスの修繕に機材を回してもらったのはそんなわけもあったりする。

 デランとユリーシャは余っていたソルダを足代わりにして、ボスランボの周囲の防衛にあたっている。

 マイナも水星のマシンノイド・アシガルを使っている。操縦はヴァ―ランスの試運転で慣れているから大丈夫とのこと。


『おお、そやダイチはん!』

「どうした?」

『実はな、そのヴァ―ランスにはマイスター・ラウゼンはんのやり方を参考に組み込んだ機能があってな』

「え、なんだそれ?」

『ブーストや!』

『げげ!?』


 マイナが思わず声を上げる。その時点で嫌な予感がする。


「なんだよ、そのブーストって?」

『一時的にブースターの出力を二百パーセントまで引き上げられるってもんや』

「へえ、そいつはすげえな」


 それを聞いて、ダイチは素直に感心する。


『そんなにいいものじゃないわよ』


 しかし、マイナはしかめ面であった。


『限界を超えて出力を上げるわけだから、相当な無理をするって言ってたじゃない』

「相当な無理……?」

『エリスだって機体を何度もバラバラに仕掛けたのよ』

「……バラバラ?」


 嫌な汗が流れる。


『それはエリスの場合やろ。ダイチはんやったら、きっちり使いどころを見極めて使ってくれるから大丈夫や手』

「きっちり、見極める、な……」


 どうにもそんな自信は無い。


『まあ、土壇場の切り札ぐらいに思ってくれればええで』

「使う場面が来ないことを祈るよ」

『そんなあ、せっかく積み込んだんだから使ってくれんと困るで!』

「バラバラにはなりたくないんだよ」


 フルートも乗っていることだし、そこまで無茶もできないという理由もある。


『せっかくあいつらを助け出してもバラバラになっちまったら元も子もないからな』


 デランは言う。


「そういうことだ」

『なんならお前が一番乗りしてみるか?』


 キャプテン・ザイアスが通話に割り込んでくる。


「キャプテン?」

『俺達は敵を撹乱しつつ、敵陣に切り込むのが役割だ。別にお前が一人突出して救出に入っても問題は無い』

「だ、だからって……」

『俺がいいって言ってるんだ。――惚れた女は自分で助け出せってな』

「な、なな!?」


 ダイチは顔を赤く染める。


「誰が惚れた女だ!?」

『それぐらい自分で考えろ。そいじゃ、頑張れよ』


 ザイアスは通話を切る。


「な、なんだってんだよ?」

『……まあ、その、なんだな……頑張れよ……』


 デランはそんな適当なことを言ってくる。


「なんだよ、それ……?」

「ダイチ、妾はあえて何も言うつもりはないぞ」


 フルートはふくれっ面で言ってくる。


「あえて、って何だよ?」

「野暮なことを言うほど、妾もお子様でもないんじゃよ」

「や、野暮……?」


 フルートが大人ぶるのは今に始まったことではないが、何やら妙な物言いであった。


「今は雑念を振り払って集中するんじゃ! でないと生き残れんぞ!!」

「お、おう……!」


 ごまかしを含めたような言い方であったが、内容はもっともらしい。

 集中しなくちゃいけない状況なのは間違いないなのだから。


(惚れた女、か……)


 しかし、簡単に雑念を振り払えるほど、ダイチは割り切りのいいヒトではなかった。


ピピピピピピ!!


 状況はそんな猶予を許さない。

 レーダーに数百以上の機影が映る。


『作戦開始です』

『野郎ども、気合入れてけよ!!』


 リィータとリピートが号令をかける。


バババババババン!!


 海賊船からレーザー砲が放たれる。

 百以上取り付けられたボスランボの全砲門が一斉に放たれ、レーダーに映る機影がいくつか消える。


「弾あるだけぶっばなせ!」

「おう! 第二射開始!!」


 ザイアスが命令を出し、リピートが号令を出す。

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