第38話
(久しぶりに親方のところに行くか)
最近アステルのところに行っていない、今回は頼みごとも、いずれ帝都に行く必要がある為その準備をしたい
親方に作ってもらいたいのはクロスボウとスリングショットだ、前にもモラーに弓を教えてもらったけど、自分にはハードルが高い
クロスボウとかスリングショットなら扱いも楽だが、日本では買うことが難しい、買って買えないことはないが武器は難しい
こちらの世界では武器は当たり前の為、装備してても全く問題はないだろう、もちろん親方の所に行くには酒を持って
「親方ー居るかー」
「なんじゃお前さん、ずいぶん久しぶりだな」
「ちょっと帝国まで行ってきたんだよ、商売でね」
「随分と手を広げるんだな、今日はどうした?」
「親方に作ってもらいたい武器があるから作れるかどうか相談しようと思ってる」
こちらにはなさそうな武器だからまずは作製の相談からだ
「バカにしてるのか、わしゃ本職だぞ、だがその前に持ってきてるんだろ?」
「もちろんあるさ、でも今回は俺の用事が先だ、満足のいく物ができたらいくらでも渡すよ」
「その言葉に二言はないな?で、何を作れば良いんだ?」
クロスボウとスリングショットの説明をした、スリングショットに関してはゴムが必要のため、ゴムも渡した
「ほう、これは面白い材質だな、もっとたくさんないか?」
ゴムに興味も持ったようだ、ゴムは石油からも作れるが植物からも作れるので渡しても問題ないだろう、自分の会社での扱う商材はゴム、いくらでも用意できる。
伸ばしたり縮めたりしながらゴムの特性を調べていた
「うむ、中々の物だ」
満足したようで、今度はそれをはめるための鉄を打っていった、物の1時間ぐらいではめる台を作り、ゴムと組み合わせる、飛ばす鉄の玉も作る。
何度か親方自体で試し撃ちをして、飛ぶ方向を確認して、微調整をしていった
「これでいいだろ、試してみろ」
渡されたスリングショットを打ってみる、木の的に向けて打ってみると真っ直ぐと飛んで的を壊した
これなら狼相手でもひけをとることはないだろう
次はクロスボウだ、弦の力を強く作ってもらう必要があるが、それだと俺の力ではひけない、滑車を取り付けてもらうことも頼んだ
最初はスリングショットと同様に親方自身で微調整をしたが、さすがドワーフ、滑車を使わずに弦を弾いていた
「これでいいだろ、試してみろ」
本日2度目のセリフをいただき、先ほどと同じように的に向けて弾いた、先ほどよりも小気味の良い音をさせて割れた
うん、こっちもいいね、時間がない時はスリングショット、ある時はクロスボウと使い分けることにする
「これわしも作っていいか?、これなら非力な女でも使うことができるな」
「そんなの俺に聞かなくても好きに作ってくれていいよ」
俺としては必要な物を作ってくれたらそれでいい、地球では紀元前からあった物がこっちでなかったほうが驚きだ
それだけ地球では武器に対する研究が進んでる方が怖い、ただこちらには魔法もあるので、進化してないのかもだ
できれば銃も作りたいが火薬はあるのだろうか、それも相談しておこう、銃の設計図なんかを親方に渡せば、可能性は残しておいた方がいいだろう
目的の物は手に入れることもできたし、酒を渡して帰ろう
「じゃあこれね」
「わかっているわ、全くもったいぶりやがって」
次は念願の魔法だ、忙しくて中々調べることが出来なかったがようやく行けることになった、
教会に行くと司祭?司教?のような人が居た
「本日はようこそ、ミルバルドです、どういったご用向きですかな?」
「魔法の属性を調べていただきたいのですが?いきなり来ても良かったですか?予約とか必要です?」
「いえいえ、ものの5分ほどで調べることができますから予約などは必要ございませんよ、ただ信者の寄進によって当教会の運営が成り立ってますので、それなりの」
「もちろんです、こちらをどうぞ」
「ありがとうございます、それでは奥へどうぞ」
奥に進むと水晶があり属性で光の色が変わるらしい、手を置くと"ミドリ"だった、ミドリは風属性
魔法の属性があったことを喜び手を離そうとする
「しばしお待ちを」
ミドリ色に光っていた水晶が変化する、次は"アオ"だった、青は水属性、2つの属性があった
「もう離してもいいですぞ、2個も属性があるのは珍しいですな」
普通の人は1つだけ、2つは稀だが、人間国宝になるぐらいのレアまではいかないようで、過去に先代の王様の妹が3属性あったようだ
「属性はわかりましたが、使い方はどうすればいいですか?早く使ってみたいのですが」
「それならば魔道士ギルドですね、教本はそこで売ってますよ、それを読めば使い方が理解できるようになります」
(ああ、また金が掛かるのね)
魔法ビジネスってもんだね、魔道士ギルドに行こうか、店に戻るかどうしようか。
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