元不良の俺に待っていたのは華の高校生活だった件

伊浦美瑠

プロローグ

俺の高校生活はとても充実している。


ある一人の女性が俺の冴えない日常に華を咲かした。


「木我くん今日は二人っきりでご飯ですね!!」


可愛らしい声学校俺の隣から聞こえてくる。


俺が彼女の方に目を向けると、小動物のような可愛さでこちらを見ている。


眩しい笑顔とともにその上目遣いは卑怯だろぉぉ〜〜〜〜……嬉しすぎて失神しそう。








友達はいるし親友もいるし、もちろん彼女だっている。


こんなの昔では絶対になかったことだ。


「ほら見て見て……学校一お似合いのカップルが歩いてる。」


「そりゃそーだよ!!黒羽さんは学校一可愛いし、木我くんは学校を守ったスーパー一年生だよ!!」


人のことを話すのはいいんだが、本人にあまり聞こえないように言ってほしい。


別に嬉しくないとか嫌とかそういうのじゃなくて……慣れてないから恥ずかしい。


俺の隣にいる学校一、可愛いと呼ばれている彼女の方も見てみろ。


ほら〜〜、可愛いさが高められるくらいの赤面状態になってるよ。


こんなの見せられたら男も一発で恋しちゃうよ。


……まぁ、彼女はもう俺のもんだけどね〜〜。


ほんと変わったよな……昔は誰も俺に寄って来なかったのに今では学校での有名人。


昔と変わったからこそ、今あるこの時間を俺は守りたい。


そう思うようになったのは今年の春からだ……。








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