第322話 観光バス ①

後ろを陣取る御婦人方は、お弁当をつつきながらペチャクチャと喋っていた。

卵焼きがどうとか、佃煮がどうとか、昨夜のドラマがどうとかこうとか。

スポットにつくと、一目散にWCに向かい、お土産屋さんでハッスルしてた。

他人事ながら、御婦人方は、今日、自分がどこを巡ったのか解ってるのだろうか?



★☆★


夫の事は話題にも上がらない。(;^_^A


スポットに着いた後、観光名所を歩くのは疲れるからパスする為、

「先に行っててー」

と、言い残しトイレへ。

喫茶コーナーに入った瞬間だけ、窓の外の景色を見て感想を述べ、

後はお喋りの続き。

そして、お土産屋さんに行って散財。

って感じかな。


お土産を知り合いに配りながら、

「ほんっとに楽しかったわ。最高だったわよ」

って、いかにも満喫しました風に。


や、別に、何の他意も無い。

(こういう客もいるだろうな)って思っただけだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る