第260話 蛍光ペン

「パパー! 見て見てぇ」


『ただいま』と言うが早いか、

奥の部屋に居た娘が、塗り絵本を持って駆けてきた。


「じゃーん」


開いたページを自慢げに見せて来る。


「おっ、綺麗に濡れてるじゃないか。上手い。上手い」


頭を撫でると笑顔はもっと笑顔になった。


色鉛筆の世界では、蛍光ペンの花火が夜空に爆ぜる。



★☆★


偶には、ほのぼの。




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