第198話 海賊船 «藤原純友»

いっそ、赤の他人だってんなら妬みもすまいよ。


同じ太政大臣を曾祖父に持ちながら、

片や参議、

片や血縁の情けをかけられての伊豫じょう


海賊船の鎮圧にどれだけ命をはったって、

手柄はかみに奪われる。


やってられっか!


京になんか帰らねえ。

なあに。

朝廷のやり方は先刻御承知。

瀬戸内せとうち中、暴れ倒してやらぁ。



★☆★


藤原純友。

伊豫掾として海賊を鎮圧する側から、海賊の頭領となり、

瀬戸内海で朝廷に対し反乱を起こした人です。(藤原純友の乱)

関東で平将門が起こした乱(平将門の乱)と併せて、

『承平天慶の乱』とも呼ばれてます。


地方国は、『かみ』『すけ』『じょう』『さかん』という順番で地方役人がいたそうです。


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