白浜台与ネタ帳
白浜維詠
第1話 Let's 大覚寺
ここは千年の都京都。
のはずれにある歴史あるお寺大覚寺。
昔は暇を持て余した某貴族のお屋敷だったのですけれど2020年冬も未だに…
お館さま、カンノさんは暇をもて余しているのです。
カンノさん
「あぁ~、暇だ暇だ暇だ!三密回避で宴が出来ないなんて暇でやってられない!」
畳の上で猫のように転がるお館様、神野さまは生前のご職業は専制君主で普通の人の五倍くらい働いて来られた方なのです。
執事、業平
「はいはい、風邪予防にローズヒップティーですよ~。まったくねえ、去年暮れまでべらぼうに人押し寄せて来たのにねえ」
カンノさん
「これ書いてる人は『再来年の夏まで動かん』と決めたらしいぞ、ヒト・モノ・カネと昔っから社会の本質は変わらん」
業平
「第三セクターに関わる地元の企業主のおっさんみたいな事言わないで下さい。平安貴族のイメージ崩れます」
カンノさん
「第三セクターって何?と思った読者さんへ。国や県等が出資して経営してる施設の事です。例、宮崎◯ーガイアとか」
業平
「あそこはオープン時にスティング呼ぶ、って渋すぎるチョイスしてましたね。いやいや、そこはシンディ・ローパーで良くね?と思いましたが」
カンノさん
「決めた!暇すぎるんでアートつくるっ!」
山から取ってきた枯れ木、ススキ、稲穂、でせっせと部屋埋め尽くす作品を竹に挿すカンノさん。助手、業平。
一時間後…
カンノさん
「出来たっ!」
業平
「おおお…命じられて山から採ってきた枯れ木の下でススキと稲穂の絶妙なコントラスト!南天の赤い木の実がピンポイント!
して…宗匠、題名は?」
カンノさん
「生け花なれど『枯れ専』」
どや顔。
おい、華道の開祖よ。それでいいのか!?
業平の心の声である。
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