第7話 学園生活に突入
数年後。
成長した私は、学園に通う事になった。
貴族の少年少女が通う立派な学校だ。
その学校には、年上キャラの攻略対象ウルドとトールがいた。
ウルドは魔族の転生者で、植物を操る事ができる。
トールは人族の転生者で、血を吸った生き物を操る事ができる。
二人とも前世の記憶は思い出し済みだった。
乙女ゲームの攻略対象とは、一体どんなもんかと興味がわいた。
なので、遠くからじっと観察。
でも、あまり仲がよくないらしい。
先生から頼まれたプリントを間に挟んで、どちらが配布作業をこなすか、もめているようだ。
目も合わせない。
それどころか、入学当初から顔を見たら喧嘩ばっかりらしい。
前世で魔族と人族は争いあっていたから、転生しても禍根が残っているのだろう。
「ほう、今の物言いは、私に喧嘩を売っているとみなしても良いのかな?」
「そうだとしたら? どうなんです? プリントの配布くらいでイライラしないでください」
バチバチバチ。
視線で火花が飛び散る。
クラスメイト(プリント配布待ち)がとばっちりをくらって迷惑していた。
なので、たまたま灯油缶(中身入り)を運んでいた私は、角を使って彼らの頭をダイレクトアタック。
「いい加減にしなさい! 他の生徒が迷惑してるでしょう」
で、そんな風に、お灸をすえたら喧嘩になった。
「俺達の問題に入ってこないでいただこうか」
「そうです。迷惑です。赤の他人が」
「貴方達の方が迷惑なんですけど! 喧嘩するならクラスメイト30人に迷惑かけない方法でやってて!」
で、弟の力を特訓する過程で、驚異的な危機回避能力が身についてしまったので、彼らが反撃してきてもあたらない。
そのままあしらってたら、なぜか気に入られた。
「貴方みたいな女性には初めて会った」
「奇遇ですね、同意見です。面白い女性ですね」
そして、なぜか仲良くなる攻略対象達。
なぜに。
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