ヒトこのコミカライズ実況解説コント

港瀬つかさ

1話編

ミュー「1ページ目1コマ目のお前の登場シーンがどう考えても悪役」

アディ「それを言ったら、お前は目元だけで姿形がないに等しいが?」

ミュー「うるせぇよ!近衛兵ズ従えて出てきてるお前、どう考えても悪役じゃんか!」

アディ「失礼だな。あのときのお前は不審者だからあれぐらいで普通だ」



ミュー「扉絵が見開きでどーんってなってるのはマジで恰好良くて動きがあって凄く良いなと思う」

アディ「その割に顔が微妙だぞ、ミュー」

ミュー「お前が画面をめたくそに取ってるのが腹立つんだよ!主人公は!ワタシ!!ワタシの筈なのに、お前の方が面積が多い!!」

アディ「そこか」



アディ「まぁ、ジャージ姿でゲームのコトンローラー握ってるお前のイラストをでかでかと入れるより、俺たちを大きくした方が画面映えがするだろ」

ミュー「自分で言うな!」

アディ「原作ではこの段階ではモブだったライナーとエレンもきっちり扉絵に入っているのは良いことだな」

ミュー「聞けよ」



アディ「ヘソチラでなけなしのお色気シーンみたいになってるから良いんじゃないか?」

ミュー「ワタシにそういうのはいらんわ!てか、どこがお色気シーンやねん。どう考えてもただのコントだよ!」

アディ「数少ない露出だな、と」

ミュー「お前、時々脳ミソ詰まってない感じの発言するよな?」



ミュー「個人的に超レアだと思うのは、5ページ下のライナーさんかな」

アディ「何かあったか?」

ミュー「ワタシに対して塩対応とか超レアでは?」

アディ「あぁ、なるほど。エレンは通常運転だがな」

ミュー「エーレンフリートに関しては仕方ないよね」

アディ「うむ」



ミュー「6ページの呆然としているワタシの側にいるにゃんこはめっちゃ可愛いと思う」

アディ「あそこだけいきなり縮尺とか絵柄とか変わってる家事でいきなりデフォルメの猫だな」

ミュー「可愛いから良いじゃん」

アディ「あぁ。お前のコント感がより一層伝わる」

ミュー「ヲイ待てや」



ミュー「個人的にビックリしたのは、7ページのゲーム紹介のところにラウラがいること」

アディ「そういやいたな。登場までまだまだ先だというのに」

ミュー「黙っていれば目の保養になる美少女だなと思った」

アディ「黙っていればな」

ミュー「でもあの表情で性格が滲み出てるから腹立つ」



ミュー「あと、9ページでワタシが暴言吐いたときのアンタらの顔が三者三様で笑った」

アディ「あーゆーときは性格が出るからな」

ミュー「出るよねぇ。そしてエーレンフリートは湯沸かし器みたいだなと思った」

アディ「どういう意味だ?」

ミュー「一気に沸点に到達する感じ」

アディ「なるほど」



ミュー「あとお前、めっちゃ楽しそうに爆笑したあとに、取って食おうみたいな笑顔になるの止めない?」

アディ「メリハリは必要だろう?」

ミュー「温度差激しすぎなんだよ!めっちゃ怖かったんだからな!食われるかと思った!」

アディ「失礼な。我らに食人の趣味はない」

ミュー「そうじゃなくて!」



ミュー「そして、宿屋のおっちゃんが可愛い」

アディ「可愛いってお前な……」

ミュー「だって可愛かったん。お世話になったし、また遊びに行きたい」

アディ「ハヤシライス食いに行ってるだろうが」

ミュー「だっておっちゃんの宿屋落ち着くし」

アディ「今度俺も行くか」

ミュー「やめてさしあげろ」



ミュー「初対面から俵担ぎするお前の神経を疑う」

アディ「持ち運びには便利だぞ」

ミュー「ヒトを運ぶ持ち方じゃねぇよ」

アディ「そうか?倒れた部下達を運ぶのによくやっているが」

ミュー「マジかよ。誰運ぶのさ」

アディ「近衛兵とか衛兵の若手か?」

ミュー「……やめてさしあげろ」



アディ「自分で用意しておいてなんだが、お前、侍従服似合いすぎだろ」

ミュー「ズボン=男子の世界で育っておきながらその発言ってのが非常に引っかかるんだが」

アディ「そのままの意味だ」

ミュー「ワタシは女だよ!」

アディ「凹凸がないからなぁ……」

ミュー「セクハラ発言すんなー!」



ミュー「小説だと見えないお城のモブの皆さんが良い感じだよね」

アディ「うむ。我がガエリアの王城には多種多様な種族が働いているからな」

ミュー「お姉さん達は美人が多くて目の保養」

アディ「お前、そういうところだぞ?」

ミュー「何が?」

アディ「性別を誤認されるの」

ミュー「何で!?」



ミュー「ワタシ相手に噛みつきそうなエーレンフリートはいつものことだけど、しれっとオーラが黒いライナーさんって、やっぱり希少価値高いよね。もう二度と見れないんじゃない?」

アディ「ライナーは敵には容赦ないからな」

ミュー「知ってる」

アディ「あいつの腹はほどほどに黒いからな」



ミュー「全体を通して、吹き出しの周りにときどき入るデフォルメの目元が可愛くて好き」

アディ「アレがあると誰のセリフか解りやすくて良いからな」

ミュー「そうそう。最初にあの手の表現を考えついたヒト凄いよね。アディの耳も可愛い」

アディ「耳だけか?」

ミュー「お前は可愛いじゃないだろ」



ミュー「そして、ドシリアスからの雇用宣告である」

アディ「衣食住を保証してやってるのに何が不満だ」

ミュー「一般庶民のワタシに大役を押しつけてる段階で色々察せよ!」

アディ「給料が欲しいのか?」

ミュー「何でそうなるんだよ!お前本当に常識学べ!」

アディ「お前にだけは言われたくない」



ミュー「このシーンを読み返す度に、あわあわしてる近衛兵ズが可哀想だなって思う」

アディ「何故だ?」

ミュー「普段から、色々と話が通じないぶっ飛んだ主に振り回されてるんだろうなって思うと……」

アディ「むしろ今はお前が暴走してかっ飛ばして振り回してるだろうが」

ミュー「語弊ぃいいい!」



ミュー「バーベキュー美味そうなので食いたい」

アディ「ヲイ、誰かシュテファンに連絡しろ。こいつが腹が減ったらしい」

ミュー「鶏肉ー!丸焼きは無理だけど、チキン食べたいー!」

アディ「お前それをおやつに食って夕飯が入るのか?」

ミュー「入るかどうかじゃない。入れるんだ」

アディ「ヲイ」



ミュー「全体を通して、コミカルな感じになってるから楽しいよね」

アディ「お前は存在そのものがコメディだからな」

ミュー「ヲイ待てや。どう考えてもコントの原因の半分はお前だよ」

アディ「半分は自分だと認めるわけだな?」

ミュー「ぐっ……」


以下、口論が続くので割愛!

(終)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る