073作目 飴玉/瞳

飴玉

作者 瞳


あなたが最後に飴玉を舐めたのはいつでしたっけ?

★★★ Excellent!!! 詩一


のどを潤すためとか、息に香りをつけるためとか、眠気覚ましのためとか、そういう効果効能を求めたものじゃあなくって、純粋に心の底から


「ああ! 飴玉を舐めたいなあ! 味わいたいなあ!」


と思って舐めたのはいつの頃でしたっけ?


びっくりするくらい思い出せない飴玉への思い。執着。興奮。

自分があの甘ったるい味をどういう思いで求めていたのか、想起させられる機会なんてそうそうないですからね。


【本文引用】

>僕は言ってみれば3日も飴に軟禁されている訳だが

私はこの文章を読んで物凄く面白いと感じました。行き切ってる。躊躇なく心臓を掴みに来る文章が、飴玉をガリガリと噛み散らかしたあとの舌の上みたいに、ところどころに転がりそこからじわじわと甘みを染み出しているのです。


人生無味乾燥。

どうして明日、玄関を開けなきゃあいけないのだろう……。

そんなあなたに甘い一撃——『飴玉』ひとついかがですか?


【作品URL】https://kakuyomu.jp/works/16816410413890792018


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