スキル『トイレ召喚』はひどい!

九十九ひろひろ

第1話、間違った召喚

 ヤバい、トイレ行きたい。小走りで、自宅に向かう。

 あっと、俺の名前は「ショウタ」

 大学一年生の19歳、身長168cm、体重61kg

 見た目も、スタイルも普通オブ普通の平の凡太郎、俗にいうモブキャラ

 こんな解説よりもトイレが先だよ。

・・・・何、こんなとこに、落とし穴


 いかにも城の広間に広間の中心に魔方陣が描かれている。

王様「目覚めよ、聖女」

 うん、ここどこだ?

王様「目覚めたか、聖女よ」

 聖女??・・・・俺、男だけど

 周りを兵士に囲まれていた

 少し高いところに、王様っぽいのと、王妃様っぽいのがいる

王様「聖女よ、世界を救って欲しいのだ」

・・・・ぽかーん。俺、男なのに、聖女?


 いきなり、飛び込んできた、神官

神官「王様、日にちを間違えました」「本当の召喚日は一週間後です」

王様「何?」

 ザワザワ、ザワザワ、ザワザワ・・・ざわつく周り

・・・・どうみても男だよな?(周りの声)

王様「スキルボードを用意しろ」

部下「こちらで、ございます」

 丸い玉、と、大きい四角い板が準備されていた

王様「聖女をスキルボードに案内しろ」

 俺は立たされ、スキルボードの前で丸い玉に触る


<カテゴリー>

・間違って召喚された異世界人

・普通の男(平民)

・レベル1/100

・スキル、言語理解

・特殊スキル、トイレ召喚

以上


 まわりが、ざわつく(ザワザワ)

 召喚失敗だ。普通、凡人、ただの平民だ・・・勇者でも無いのか。

王様「静かに」

 シーン、静かになる広間

王様「聖女よ、特殊スキルを使って欲しい」

 俺は右手を上げ叫んだ「トイレ召喚」

 目の前にトイレが、現れた。

 ていうか、ボットン便所って・・・・

 俺は泣いた、この全く使えないくそスキルに泣いた。

 泣きながら小便をした。少し汚してしまったので、ちり紙で掃除した。

 すると『トイレポイントがチャージされました』って声が聴こえ、

目の前の壁に『ポイント100』って表示された。

 ・・・おぉ~と思った瞬間、さっきの王様のいるところへ戻る。

王様「どのような特殊スキルかな」

俺「トイレでした」

 周りも王様も、あきれていた。

王様「聖女を部屋へ案内しなさい」

 俺は部屋に案内された。

 かなり良い部屋だった、食事も用意された。

 たぶん、聖女様用の部屋なんだな・・・って、思った。


 すごく疲れた俺は、すぐに眠りについた。


 朝、目が覚めた。目の前に白い天井が広がる夢じゃなかった異世界なんだ。ここは・・・・

 どうしょう、って思っていたら、食事が運ばれてきた。


 あとは・・・・放置された。あつかいに困っている感が満載。

 俺は思った「まあ、そうなるよな」

 今は様子見、必要無くなったら「追い出すか」「最悪、殺されるか」・・・

 食事が運ばれて来たときにトイレ行きたい、って言ったら、トイレの場所を教えてくれた。やはり、トイレはボットン便所だった。


 部屋に戻り。スキル『トイレ召喚』を使った。

 じっくりトイレを見る。なるほど、ポイントを貯めるとトイレアイテムが買えるのか、使用回数でトイレがバージョンアップする。

 思った以上に使えるかも「トイレ召喚」・・・・・豪華なトイレにしてトイレに住むとかも有りか。

 まずは、目指せ、水洗トイレだ。


 そう思った、俺はトイレ掃除をはじめた。よし綺麗になった。

 あ、、、ここから出るには・・・・??

「考えた結果、おしっこした」少し飛び散ってしまった(照)当然、拭いた。

 『チャリン。チャージされました』

 なんと、1000ポイントチャージされた。そして部屋に戻った。

 どうやら、トイレが綺麗なトイレになって喜んでいるっぽい。


 俺は思った。トイレに逃げれば無敵なのか? 最悪、トイレに逃げるのは有りだな。死ぬのは嫌だ。

 特殊スキルのバージョンアップを頑張ろう。目標が出来た、トイレ掃除を朝昼晩と1日3回する毎日がはじまった。


 ・・・・1週間後に本物の聖女が召喚された。

(続く)

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