#04 同棲への道①
「なぜです?」意味が分からずそう答えた。
「雪華には早めに結婚してもらいたいんだが、なかなか相手がいなくてな。あの子他人にあまり懐かないから正直驚いたんだよ。「雪華が男子を連れてきた」ってね。もちろん君が嫌だというのなら同棲しないし、雪華が嫌がってもしない。どうかね?」
まじか。あんな綺麗な子と同棲できるのか。そういえば言ってたな「もしかしたらお父さんに無理矢理跡取りにさせられるかもしれないけど。」って。まあ、悪くない話ではあるけれどあの女の子がどういうかなんだよな。
「まあ、じっくり考えてくれ。雪華にも意見は聞きたいけどあの子はあの状態になるとほんとに口きいてくれないから。それで、それまで住む場所とかは私が持つからひとまずそこで休むといい。おい、岩本‼‼」
「何でしょうか」
うお。どこから現れたのか執事らしき人が出てきたぞ
「使用人の岩本です。以後、お見知りおきを」
「ア、ハイ」
「じゃ、あとは頼んだぞ。」
「了解しました」
「それでは小柳様。ひとまず部屋へご案内いたします。こちらへどうぞ。」
「はい。」
「では、まずこの家の中を覚えていただきましょうか。まずこれが玄関です。靴はこの白い棚にお入れください。」
「ここは調理場です。この中に入る際はお声がけください。」
こうして白下家巡りツアーが行われた。
そして4時間後、ようやく最後の部屋についた。
「そして、ここが今回使用していただく部屋です」
感想: でけぇ。
キングサイズのベッド
50インチのテレビ
広々とした学習机
ジャグジー付きの人2人分はいるバスタブ
……………これをしばらく一人で使えと オーバースペックすぎる。
「何か御用がありましたらこれを。」
そう言われて渡されたのはボタンだった。
「いったい何に使うんですか?」
マジで何に使うんだ
「様々なご要望にお応えすることができます。食事を持ってこいと言われれば持ってきますし、お嬢様に夜這いを枯れられたときは助けることもできます…多分。」
何その「多分」って
「それではごゆっくりお寛ぎ下さいませ。」
「あ、ちょっと」
バタン
「行っちゃったよ…」
こうして、俺の同棲の準備(らしきもの)が始まった
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