ソングとチーネ
巨大なカワゲラの背中に乗って空を飛ぶソングとチーネが、
胴体の前に跨ったチーネが触角に装着した紐で操縦し、ソングはその後ろに立って
「しかし、何度見ても不思議だ」
垂直に切り立った海の絶壁はナイフで切り取ったような断面で、自然の水族館みたいに水中を泳ぐ鯨や魚が太陽の光で輝いて見えた。
「違う世界だから、こっちには入れないのさ。でも、稀に落っこちんだよ」
チーネがカワゲラをコントロールして
「新鮮でめちゃ美味い。神に選ばれた魚かもな?」
「いや、落ちこぼれ魚さ」
空も透明なドームの壁で途切れているらしく、雲の半分が反対側の空間から伸びていた。
「おっ、デカっ」
ソングが大きめの青魚が
「
「コラっ、胸触るな」
「いや、こっちはちっちゃい。それよりチーネ。ちゃんと飛ばせよ」
チーネはキルトの花柄を織り込んだ肩空きの服を着ていたが、胸は
ソングがチーネの胸当ての下に手を潜らせて柔らかい胸を揉んで幸せの笑みを浮かべると、カワゲラのバランスを立て直したチーネが肘打ちを喰らわせた。
「生意気ね。ガキのくせに」
「うわー。やめろ」
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