第4話 食べ過ぎなのか……?
「むぅ……」
ジェラールはこの時ひどく困惑していた。それは自身の体重が増えてしまった謎が解けたからだ。
当初、運動のやり方や種類が悪いのか? などの思考の迷宮に迷い込んでいた彼だったが、長年屋敷で働くメイド長のマイヤーの一言でその迷宮から一挙に抜け出す事に成功した。
マイヤーがジェラールに話した事は単純明快なものだった。
それは、
「旦那様。最近以前にも増して食事の量が増えていらっしゃいます……」
「なんとっ……」
そうーー運動する事でお腹が空いてしまい、結果としていつもより食べ過ぎてしまっていたのだ。
ジェラール本人は満腹の少し手前で食事をやめていたのだが、そもそも食べる量が以前より増えてしまっていたらしい。
せっかく動いて消費したエネルギーだが、食事にてそれ以上のカロリーを摂取してしまっていた。
それでは太ってしまっても無理はない。
謎はどこにも無い。あるのはただ当たり前の現実だけだ。
ジェラールの胸に反省の念が去来した。
また、マイヤーは最近のジェラールの様子から状況を正しく理解し、的確なアドバイスを与えた。
「ーー野菜、か……」
「はい。お野菜はカロリーが低く身体にも良いので食事の際、積極的に取り入れるべきです。パンを食べる量を減らし、その代わりにお野菜を食べれば自ずと体重は減少するかと……」
「ーーなるほど。ありがとう」
この会話を皮切りにジェラールの野菜生活が始まるのであった。
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