第8話 悪役令嬢を叩きのめす第22階層



 階層22


 悪役令嬢イベント1を飛び越して、2が起きた。


 イケメンをはべらせている(ように見える)私に嫉妬した、悪役令嬢が一対一の決闘を申し込んできたのだ。


 けれど、相手は守られてばかりの貴族令嬢だから、私の圧勝だった。


 悪役令嬢の方は、お金の力に物を言わせて、護衛達も介入させたというのに。


「きぃぃぃー、覚えてなさいっ!」


 悪役令嬢はハンカチをかみながら、退場していった。


 そういえば彼女は、不治の病にかかった兄を助けるために、親に内緒でダンジョンに潜ってるんだったか。


 思い出した。


 卑怯はだめだ。


 それに思い込みが激しい人間は苦手だ。


 だが、大切な人の為に頑張るのは理解できる。


 次にあったらもう少し優しくしてあげようと思った。



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