第6話 インしてた第10階層



 階層10


 なんか知らないけど、攻略対象が勝手にパーティーインしてた。


 ダンジョンのどこか(どこだっけ)で偶然再会してから、ずっとついてくるのだ。


 とてもウザかったが、腕だけは確かだった。ダンジョン内のモンスターをばっさりしてる。


「ね、すごいっしょ。褒めてくれたらもっとやる気でるけどね」

「わーすごいかっこいーすてきー」

「棒読みかぁ」


 それなりに使える人間だったので、私はしぶしぶ仲間にする事にした。


 攻略対象の事などどうでもよかったので、しばらく忘れていたが思い出した。


 私の仲間になった男には、ダンジョンを踏破して故郷の奴らを見返すという夢があるのだった。


 なるほど、ダンジョン攻略を目標にしている。と。


 それはつまりタンジョン攻略は素晴らしいと理解しているという事だ。


「えっ、ねぇなんか俺達の相互理解に致命的な齟齬が出てない?」


 なら、少しくらい背中を預けてみてもよいだろう。


 私は戦闘時の行動について色々打ち合わせをした。


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