二十三歳
ビールが口に合うようになったあの頃。ワインのおいしさに気が付いたあの頃。
楽しいことに楽しいねと笑い。悲しいことに、裏でしくしくと静かに隠れて泣いていた。もう、若かりし頃の飛び跳ねるような感情は出てこないけれど、ゴルフボールのような叩けば飛ぶ心で、声に出して沢山吐いた。
メイクをして、身だしなみを整えることは当たり前になった。少しメイクが崩れるだけで、恥ずかしいと思うようにもなった。
あの頃、ゲラゲラと馬鹿みたいに笑えていたことは恥ずかしいことになり、ぴえんと泣いていたことは大したことではなくなった。
泣くときは、感情の奥の深い気持ちに寄り添うようになった。
歳を重ねて、大人の心に進んでいった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます