第359話 出産の立ち合い
最初の並行世界での時の流れで、友郁達召喚に巻き込まれた女性のうち妻になった6人と、僕を含めた妻の侍女6人。
全員並行世界で見た妊娠と同じ妊娠をしたい、という事だったので、ここまで時間がかかってしまいました。
あの時は魔王と戦う力を得るために、修行を最優先にしていたため、このタイミングでに妊娠に、つまり避妊しての夫婦生活を過ごしていたのを、ある事柄の為に急遽妊娠させた、そう、妊娠させたといういい方が本当は正しいのでしょうが、その時の子供に再び会いたい、というものすごくハードルの高い再現を今順次行っています。
妻と愛し合うのは全く問題ない、むしろ歓迎なのですが、並行世界での出来事を再現するというのはなかなか難しく、既にあの並行世界とはずいぶん違う流れになっていたので、どうなるかと思いましたが・・・・
「順平さん?ずっといてね?」
友郁はもう破水し、子宮口もかなり広がって、もう何時でも産める状態です。
ですので僕は今、友郁のすぐ近くに居て立ち合いをしています。
召喚に巻き込まれた妻の出産は友郁が最初。
その後泉・瑞華・雪華、麻矢・柚奈の順に出産を迎えます。
ただ、柚奈の妊娠は思いのほか遅くなって、このあと2年ほど待たないと駄目で、本人は早く子が欲しいという気持ちと、やはりあの子じゃないと駄目、という気持ちで常に悩んでいるのだとか。
・・・・
・・・
・・
・
結果は知っていますが、やはり新たな命の誕生というのは素晴らしい奇跡です。
友郁は無事男の子を出産しました。
母子ともに順調に回復しています。
「よかった!あの時と同じ!待った甲斐があったわ!」
「友郁がそうしたいというのなら、僕も最大限努力をするさ。」
何せ万が一があると困るので、すべて同じタイムイングで行わないといけません。
実際はその日ならある程度時間がずれてもよかったのかもしれませんが、もし少しのズレで例えば男の子が生まれるはずが、女の子が生まれてしまえば、それはもう並行世界での子供ではなくなってしまいます。
しかし僕の目から見ても、この赤ん坊はあの時の顔つきをしています。
今後他の女性にも同じ事がいえるので、これはこれでなかなか大変なんです。え?羨ましいって?まあそうなんですけど。
この後最初の出産ラッシュは友郁の赤ちゃんの男の子を除くと全て女の子が生まれるはずです。
ちなみに最初の並行世界では出会わなかったアーダ・ザーラ・ヘルトラウダ・オイヴィはそれぞれ上手に産み分けをし、男女の子を産んでいます。
特にアーダの最初の子は男の子で、
「この子は常山公爵を継ぐのだ!」
と張り切っています。
ザーラの最初の子は女の子だったのもよかったらしいです。
何でザーラの最初の子が女の子でよかったのか、僕にはわかりませんけど。
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