第49話 罠スキル

「ええと、じゃあ君達3人はどうする?君達は一応2つスキルを・・・・一つは魔法、一つは何かしらの有用なスキルだよね?」

「私達、貰ったスキル使った事がないんです・・・・」


「ええ?そんななのに、勇者は君らを連れまわしてたの?」

「だってねえ・・・・あ、私のスキル、見てみる?回復の方はみたよね?もう一つは罠なんだけど・・・・ちょっとと常山さん、私の方へ歩いてもらえます?そして素通りして下さい。」


・・・・スキルを使うのか?黙ったままは心苦しいですが・・・・覚える事ができるなら、覚えましょう・・・・


そう思って歩き始めると・・・・僕は一応覚えるつもりで行動をしていたけど、突然ステンと転んだ。

え?何?


「え?もしかして今のが?」

「ええそうだよ?もう一度見てみる?」

「ああ・・・・コケるのは何だけど・・・・」

僕は揚村さんの・・・・この場合主に足元?を注視しながら歩くと・・・・あ、彼女が足を僕に出した?でも届かない・・・・”ステン”

また転びました。

「ええ?今足出したよね?でも僕に届かなかったけど?」

「そうなのよ?じゃあ今度はね、私の隣に座ってみて?」


椅子があります・・・・椅子に座ろうと・・・・しかし椅子と彼女を注視していましたが、椅子に腰を下ろす直前何かを感じ、振り向くと椅子が後ろに・・・・

え?これただのいたずら?

「まあこんな感じであまり役に立たないんだけどさ。」

いや、でも・・・・考えようによってはかなり有用では?

例えば魔物から逃げる時、時間稼ぎがしたい時、魔物がこけるんだから。

「なんかすごいね。ええと、スキルの使い始めってこんな感じだよね?」

僕は椅子に座って、シュシュっと足を出す。

「あ、そうそう、よくあるよね?学校とかで自分の座っている机の隣を友達が通る時、足出して、それに友達がけつまずく・・・・」


ええ。あるよね。あれは友人同士ならいいけど、立場が弱い人がやられると、いじめだからね・・・・

「じゃあもう一つ、さっきは僕は引っかからなかったけど?もしかして・・・・」


「ええ、ササっと椅子を引くんだよ。何か見えない手で引いてる感じ?」

そう言って彼女は椅子を動かします。

どうなってるのでしょう?

「あとはね・・・・ちょっと才村さん?常山さんの前に立ってくれないかな?」

「え?どうしてかしら?」

「今ちょうどスカートだよね?」

「え?違うよ?ガウチョだよ?」

「え?マジ?・・・・ってしまった!」


罠スキルを発動したらしく・・・・スカートでもめくるつもりだったのでしょうか?

いま彼女のガウチョは両足が太ももの付け根あたりまでめくれてしまって・・・・その、ほっそりした長いおみ足が・・・・

「きゃあ!!」

とっさに元に戻している才村さん。

綺麗なおみ足でした・・・・

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