10ページ目:こころの中のおともだち
頭をなでてほしかったの
手をつないでほしかったの
笑顔を向けてほしかったの
でも
全部 だめだったの
頭を叩かれ
手は弾かれ
向けられたのは嫌悪だった
だから
こころの中で
おともだちをつくったの
人は笑った
外を見ない愚か者だと
現実を知らない子供だと
でも なぜ?
なぜ 外を見なければならないの?
だれも わたしのことを見てくれない
そんな外を
なぜ知らなくてはいけないの?
手を伸ばすのは疲れた
顔を上げるのは疲れた
声を出すのは疲れた
こころの中でそっと歌って
おともだちと笑いあう
しあわせだね しあわせだね
私のことを誰かが笑う
それでも構わない
だってわたしは幸せだから
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